シャウティングチキン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/17 15:45 UTC 版)

シャウティングチキン(Shouting chicken)、別名ラバーチキン(Rubber chicken、英語版) は、胴体を押すとニワトリのような鳴き声をあげる玩具である。ゴムやラテックス、PVCといった素材で製造される。羽毛をむしられた雄鶏で、しばしば首元にリボン付きのチョーカーがあしらわれたデザインが採用される。
名称
シャウティングチキン、ラバーチキンのほか、様々な名称で呼ばれている。一例として、Amazonや楽天等のECサイト、Youtube等の動画配信サービスの投稿等で使用される名称を以下に挙げる。
- シャウティングチキン(Shouting chicken)
- ラバーチキン(Rubber chicken)
- びっくりチキン(Shrilling chicken)
- 絶叫ニワトリ(Screaming chicken)
- ガーガーチキン
- 黄色い鳥
- Plastic chicken
発声の仕組み


シャウティングチキンの首(喉)にはリード付きの笛が取り付けられており、笛の取り付け方向およびリード枚数に応じて以下の 1. または 2. あるいは両方のタイミングで音が出る作りとなっている。
- 胴体を圧迫 → 空気が喉を通って口から排出される
- 圧迫を完了して胴体の形状が元に戻る → 空気が口から喉へ流入する
以上より、発声は首(喉)にて行い、胴体は喉に空気を通過させるためのポンプとして働く。従って、首と胴体を分離し、首を別のポンプ代わりになるもの(掃除機、風船、自転車の空気いれ等)に取り付けた場合でも発声は可能であり、様々な#用途に改造できる。
起源
シャウティングチキンの詳細な起源は不明だが、老舗メーカーとして米国ソルトレイクシティの会社、ロフタス・インターナショナル[1]が知られる。同社では1960年代初頭からシャウティングチキン(同社における製品名はラバーチキン Rubber chicken)を製造している[2]。
用途
主にジョークグッズ、コメディ用品、犬用おもちゃ、楽器等に使用される。また、コミカルな見た目と音のほか、#発声の仕組みで述べたように簡単な構造で改造が可能といった点から、youtube等の動画配信サービスにおいて、様々な用途で使用されたジョーク動画が投稿されている[3]。シャウティングチキンを使用したジョーク動画のうち、公的機関が投稿した動画として、アメリカ空軍儀仗兵の新兵訓練にて使用された実績がある[4]。また、同様の用途にてインディアナ州の警察学校における新人訓練にも使用された実績がある[5]。
脚注
- ^ 1939年に設立された同社では、現在はラバーチキンのほか、バルーン、ハロウィングッズ、手品用品、仮装用品、パーティグッズなどを取り扱っている。
- ^ Wright, Andy (2013年12月4日). “Farm Pop: Why the Rubber Chicken?” (英語). Modern Farmer. 2025年5月17日閲覧。
- ^ 例えば①音楽編集ソフトを利用してシャウティングチキンの鳴き声の音高を変えて歌を歌わせる、②掃除機と接合して延々と鳴き続ける装置に改造する、③車のタイヤにシャウティングチキンを大量に取り付けて走るたびに叫び続ける、④車の排気筒に取り付けてエンジンをふかすと叫ぶようにする、などがある。Youtube, Tiktok, Instagram, Facebookなどの各種動画配信サービス、SNS参照。
- ^ “USAF Honor Guard rubber chicken bearing test”. United States Air Force. 2025年5月17日閲覧。
- ^ “The Indiana Police is using a rubber chicken to test students' focus”. 2025年5月17日閲覧。
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