コーシーの分散公式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 01:12 UTC 版)
「分散 (光学)」の記事における「コーシーの分散公式」の解説
一般に、透明な媒体は絶縁体(誘電体)である(導体だとエネルギーがジュール熱として吸収されてしまう)。このとき、媒質中の分子が電磁波の電場によって分極するという電気双極子モデルで近似できるが、共鳴波長が紫外線域にあるため、気体のような密度の低い媒質(屈折率 n ≈ 1 {\displaystyle n\approx 1} )では、可視光域では以下の式で近似できることが知られている(オーギュスタン=ルイ・コーシーにより経験的に求められたのでコーシーの分散公式という)。以下で A, B, Cなどは測定によって決まる定数である。 n − 1 = A ( 1 + B λ 2 ) {\displaystyle n-1=A\left(1+{B \over \lambda ^{2}}\right)} コーシーの分散公式はセルマイヤーの分散公式の近似形である。 以上の分散公式以外にも、次のような式も提案されている。 n 2 = μ r ϵ r 2 ( 1 + ( σ ϵ λ 2 π c ) 2 + 1 ) {\displaystyle n^{2}={\frac {\mu _{r}\epsilon _{r}}{2}}\left({\sqrt {1+\left({\frac {\sigma }{\epsilon }}{\frac {\lambda }{2\pi c}}\right)^{2}}}+1\right)} ここでμr は比透磁率、εr は比誘電率、σ は導電率、ε は誘電率。
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