コーシーの主値
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 01:28 UTC 版)
コーシーの主値
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/25 03:10 UTC 版)
詳細は「コーシーの主値」を参照 以下の二つの極限の違いについて考えよう: lim a → 0 + ( ∫ − 1 − a d x x + ∫ a 1 d x x ) = 0 {\displaystyle \lim _{a\rightarrow 0+}\left(\int _{-1}^{-a}{\frac {dx}{x}}+\int _{a}^{1}{\frac {dx}{x}}\right)=0} lim a → 0 + ( ∫ − 1 − a d x x + ∫ 2 a 1 d x x ) = − ln 2 {\displaystyle \lim _{a\rightarrow 0+}\left(\int _{-1}^{-a}{\frac {dx}{x}}+\int _{2a}^{1}{\frac {dx}{x}}\right)=-\ln 2} 前者はコーシーの主値である。似て非なる次式がよく定義されていないことに注意しよう: ∫ − 1 1 d x x {\displaystyle \int _{-1}^{1}{\frac {dx}{x}}} (これは−∞+∞になる) 同様に、 lim a → ∞ ∫ − a a 2 x d x x 2 + 1 = 0 {\displaystyle \lim _{a\rightarrow \infty }\int _{-a}^{a}{\frac {2x\,dx}{x^{2}+1}}=0} であるが lim a → ∞ ∫ − 2 a a 2 x d x x 2 + 1 = − ln 4 {\displaystyle \lim _{a\rightarrow \infty }\int _{-2a}^{a}{\frac {2x\,dx}{x^{2}+1}}=-\ln 4} である。この場合も前者は主値であり、似て非なる次式はよく定義されていない: ∫ − ∞ ∞ 2 x d x x 2 + 1 {\displaystyle \int _{-\infty }^{\infty }{\frac {2x\,dx}{x^{2}+1}}} (これは−∞+∞になる) これらの極限はいずれも∞−∞の形の不定形である。 なおこれらの病的な例は、ルベーグ可積分な関数すなわち絶対値の積分が有限な関数に対しては問題にならない。
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