ゲノムライブラリーの構築
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/20 16:22 UTC 版)
「ゲノムライブラリー」の記事における「ゲノムライブラリーの構築」の解説
ゲノムライブラリーの構築には、多数の組換えDNA分子を作成する必要がある。生物のゲノムDNAを抽出し、制限酵素で消化する。非常に小さなゲノム(〜10 kb)を持つ生物の場合、消化されたフラグメントは、ゲル電気泳動で分離でき、分離されたフラグメントを切り出し、別々にベクターにクローニングできる。しかし、大きなゲノムを制限酵素で消化すると、個々に切除するにはあまりにも多くのフラグメントが生じる。フラグメントの集合全体をベクターと一緒にクローニングしなければならず、その後クローンを分離する必要性が生じる。いずれの場合も、フラグメントは、同じ制限酵素で消化されたベクターに連結される。その後、挿入されたゲノムDNAフラグメントを持つベクターを宿主生物に導入することができる。 次は、大きなゲノムからゲノムライブラリーを作成するための手順である。 DNAを抽出(英語版)し、精製する。 制限酵素でDNAを消化する。これにより、大きさが似ており、それぞれが1つ以上の遺伝子を含むフラグメントが作成される。 このDNAフラグメントを、同じ制限酵素で切断したベクターに挿入する。酵素DNAリガーゼを使用して、DNAフラグメントをベクターに封入する。これにより、組換え分子の大きなプール(貯蔵所)ができる。 これらの組換え分子は、形質転換によって宿主細菌に取り込まれ、DNAライブラリーを作成する。 以下に、上記の手順の概略を示す。
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