ケインズ経済学への批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 04:09 UTC 版)
「ケインズ経済学」の記事における「ケインズ経済学への批判」の解説
しかし、その後のオイルショックに端を発するスタグフレーション(インフレと景気後退の同時進行)、それに続く1970年代の高インフレ発生などの諸問題の一因としての責任を問われることとなった。とりわけ、原油などの原材料価格の急激な高騰により発生した供給側のコスト増大に対して有効な解決策を提示・実現することができないものとして、反ケインズ経済学からの批判を浴びることになる。 この批判の中で、ミルトン・フリードマンが唱えたマネタリズム・新自由主義や供給側の改善を主張するサプライサイド経済学、合理的期待形成学派などの諸学派が台頭し、「ケインズは死んだ (Death of Keynes)」とまで言われた。反ケインズの立場からは、軍事費膨張による巨額の双子の赤字を残したレーガノミクスやマネタリストの功績が説かれた。 だが、「格差社会の到来」や「一部の富裕層による富の独占」で、フリードマンらの新自由主義の致命的な欠陥が明らかになった。ポール・クルーグマンやトマ・ピケティがもてはやされるのは、これらの時代状況が背景にある。
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