グリーンの第三恒等式とは? わかりやすく解説

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グリーンの第三恒等式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/29 02:16 UTC 版)

グリーンの恒等式」の記事における「グリーンの第三恒等式」の解説

グリーンの第三恒等式は、第二恒等式において φ = G とすることで得られる。ここで G はラプラス作用素基本解として定められるグリーン函数である。すなわち、次が成り立つ: Δ G ( x , η ) = δ ( x − η ) . {\displaystyle \Delta G(\mathbf {x} ,\mathbf {\eta } )=\delta (\mathbf {x} -\mathbf {\eta } ).} 例えR3 において、ある解は次の形を取る: G ( x , η ) = − 1 4 π ‖ x − η ‖ . {\displaystyle G(\mathbf {x} ,\mathbf {\eta } )={\frac {-1}{4\pi \|\mathbf {x} -\mathbf {\eta } \|}}.} グリーンの第三恒等式は、ψ が U 上で二階連続的微分可能函数である場合に、次式で与えられる: ∫ U [ G ( y , η ) Δ ψ ( y ) ] d V y − ψ ( η ) = ∮ ∂ U ⁡ [ G ( y , η ) ∂ ψ ∂ n ( y ) − ψ ( y ) ∂ G ( y , η ) ∂ n ] d S y . {\displaystyle \int _{U}\left[G(\mathbf {y} ,\mathbf {\eta } )\Delta \psi (\mathbf {y} )\right]\,dV_{\mathbf {y} }-\psi (\mathbf {\eta } )=\oint _{\partial U}\left[G(\mathbf {y} ,\mathbf {\eta } ){\partial \psi \over \partial \mathbf {n} }(\mathbf {y} )-\psi (\mathbf {y} ){\partial G(\mathbf {y} ,\mathbf {\eta } ) \over \partial \mathbf {n} }\right]\,dS_{\mathbf {y} }.} ψ それ自身調和函数、すなわちラプラス方程式の解であるなら、∇2ψ = 0 よりこの式は次のように簡易化される: ψ ( η ) = ∮ ∂ U ⁡ [ ψ ( y ) ∂ G ( y , η ) ∂ n − G ( y , η ) ∂ ψ ∂ n ( y ) ] d S y . {\displaystyle \psi (\mathbf {\eta } )=\oint _{\partial U}\left[\psi (\mathbf {y} ){\frac {\partial G(\mathbf {y} ,\mathbf {\eta } )}{\partial \mathbf {n} }}-G(\mathbf {y} ,\mathbf {\eta } ){\frac {\partial \psi }{\partial \mathbf {n} }}(\mathbf {y} )\right]\,dS_{\mathbf {y} }.} この積分の中の第二項は、問題が適切であるよう領域 U の境界対すグリーン函数として G が選ばれるディリクレ境界条件)とき、消える。すなわち ψ ( η ) = ∮ ∂ U ⁡ ψ ( y ) ∂ G ( y , η ) ∂ n d S y {\displaystyle \psi (\mathbf {\eta } )=\oint _{\partial U}\psi (\mathbf {y} ){\frac {\partial G(\mathbf {y} ,\mathbf {\eta } )}{\partial \mathbf {n} }}\,dS_{\mathbf {y} }} となる。この形式ディリクレ境界条件問題対する解を構成する際に用いられるノイマン境界条件問題対する解を見つけるためには、境界上で法線微分消失するようなグリーン函数代わりに用いればよい。 さらに上述恒等式は、 ψ がヘルムホルツ方程式あるいは波動方程式の解で、G が適切なグリーン函数の解である場合にも適用されるそのような文脈において、この恒等式ホイヘンス=フレネルの原理数学的表現となる。

※この「グリーンの第三恒等式」の解説は、「グリーンの恒等式」の解説の一部です。
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