グリーンの第一恒等式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/12/29 02:16 UTC 版)
「グリーンの恒等式」の記事における「グリーンの第一恒等式」の解説
この恒等式は、ベクトル場 F = ψ∇φ に対して発散定理を適用することで次のように得られる:φ と ψ をある領域 U ⊂ R3 上で定義されるスカラー函数とし、φ は二階連続的微分可能、ψ は一階連続的微分可能とする。このとき次が成り立つ。 ∫ U ( ψ Δ φ + ∇ φ ⋅ ∇ ψ ) d V = ∮ ∂ U ψ ( ∇ φ ⋅ n ) d S = ∮ ∂ U ψ ∇ φ ⋅ d S {\displaystyle \int _{U}\left(\psi \Delta \varphi +\nabla \varphi \cdot \nabla \psi \right)\,dV=\oint _{\partial U}\psi \left(\nabla \varphi \cdot \mathbf {n} \right)\,dS=\oint _{\partial U}\psi \nabla \varphi \cdot d\mathbf {S} } ここで Δ {\displaystyle \Delta } はラプラス作用素、∂U は領域 U の境界、n は面素 dS に対する外向き法線ベクトル、dS は向き付けられた面素である。この定理は発散定理の特別な場合であり、ψ と φ の勾配をそれぞれ u と v で置き換えた部分積分の高次元版と本質的に同値である。 上述のグリーンの第一恒等式は、発散定理において F = ψΓ とすることで得られる次のより一般の恒等式の特別な場合である: ∫ U ( ψ ∇ ⋅ Γ + Γ ⋅ ∇ ψ ) d V = ∮ ∂ U ψ ( Γ ⋅ n ) d S = ∮ ∂ U ψ Γ ⋅ d S . {\displaystyle \int _{U}\left(\psi \nabla \cdot \mathbf {\Gamma } +\mathbf {\Gamma } \cdot \nabla \psi \right)\,dV=\oint _{\partial U}\psi \left(\mathbf {\Gamma } \cdot \mathbf {n} \right)\,dS=\oint _{\partial U}\psi \mathbf {\Gamma } \cdot d\mathbf {S} .}
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