カトリック教会での列聖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/26 21:17 UTC 版)
カトリック教会では、生前、その生き方において、徳と聖性を示していたと思われる人に関しては死後、申請が行われることによって列福・列聖調査が始められることがある。調査では、まず地域司教の管轄下で調査が行われ、聖人にふさわしいと判断されてはじめてローマ教皇庁の列聖省での調査が開始される。 列聖においては、その人物の取次ぎによる奇跡(超自然的現象)が必要とされるが、殉教者についてはその限りではない。通常は早くても本人の死後数十年、場合によっては数百年という長い年月をかけて調査は行われる。こうして厳しい審査を終えて、教会において聖人の位置に加えるのがふさわしいと判断されると、ヴァティカンのサン・ピエトロ大聖堂において教皇によって列聖が宣言される。すべての聖人はその記念日を持っており、古代の聖人などを除けば、通常は命日がそれにあたっている。福者と違い、聖人は全世界的に祝われる。 近年、死後わずか数年で聖人となった現代聖人がいる(教皇聖ヨハネ・パウロ2世、聖ホセマリア・エスクリバー、マザー・テレサなど)。 日本人の聖人は豊臣秀吉時代に長崎で殉教した日本二十六聖人のうちの(非日本人の6人を除いた)二十人をはじめ、多数いる。
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