オピオイドの用量調整
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/08/17 04:22 UTC 版)
「タイトレーション」の記事における「オピオイドの用量調整」の解説
オピオイドは低用量から始め[要高次出典]、除痛効果と副作用を観察しつつ、鎮痛に必要とされるだけの用量が決まるまで、段階的に速やかに増量し、最適用量を決める[要高次出典]。そのため、患者がどの程度で痛みが治まるかまで、少しずつ増量して行かなければならない。また投与は、一定の時間を空け、規則正しく使用すべきである。その後は、前回に投与した薬の効果が切れる前に、新たに投与を行うことで、痛みを継続的に抑える必要がある。オピオイドの増量は1日単位で、前回投与量の30パーセントから50パーセント(または25パーセントから50パーセント[要高次出典] の分量、あるいは、レスキューの総投与量に相当する量を目安とする。強い眠気があったり、呼吸抑制の症状が現れたりした場合は過剰投与が原因と考えられる。このような時は減量を行う。オピオイドは突然中止すると、患者に退薬症状が出やすくなり、危険であるので注意を要する。徐放製剤は含まれるオピオイド量が決まっているため,初回治療では速放製剤を用いて微調整し,投与量の適正値を探し出す必要がある。 がん疼痛治療においてタイトレーションは最優先の課題であり、時間をあまりかけずに、痛みを完全に抑制できる用量にたどり着くようにしなければならない。鎮痛薬の選択は原則として、WHO方式がん疼痛治療法による効力の順に行う。オピオイドを使用する場合、タイトレーションは非常に重要であるが,実際には,タイトレーションをきちんと行わず,投与量が過剰または不足しがちで,適切な効果が見られない例も多いといわれる。専門医の意見では、過剰投与によって呼吸抑制が出やすくなるのを恐れ、患者に必要とされるタイトレーションや、突発痛へのレスキューの投与が不十分なのが原因とされる。オピオイドの過剰投与が呼吸抑制を招きやすくなるのは事実だが、低用量からオピオイドを投与して行けばその心配はない[要高次出典]。また、タイトレーションでは速放製剤の使用が奨励される[要高次出典]。
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