オアシス群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 07:07 UTC 版)
「アル・アインの文化的遺跡群」の記事における「オアシス群」の解説
オアシス群 (Oases, 1343-004)は、アル・アインの中心部にあるアル・アイン・オアシス(英語版)をはじめとする6件のオアシス群で構成される。それらは早いものでは紀元前2千年紀には出現していたといわれ、特にアル・アイン・オアシスは構成資産のオアシスでは最古とされる。アル・アイン・オアシスは緑豊かで道が整備されており、園内にはモスクもある。オアシスにはシェイフ・ザーイドが生まれた砦(1910年建造)が隣接し、砦全体は公開されていないが、敷地内にはヒーリー遺跡の出土品なども展示しているアル・アイン博物館がある(ただし、砦と博物館は世界遺産登録範囲内になく、緩衝地域扱い)。 他のオアシス群にも様々な建造物群が隣接しているが、多くは19世紀以降のもので、砦をはじめとする軍事施設やモスクなどである。ムタラズ・オアシスを除けば、サブ・コンポーネントには砦が含まれるが、19世紀以降の軍事施設の建造は、アル・アイン周辺をめぐる領土争いが背景にあった。 オアシス群 (ID1343-002)ID構成資産名日本語(仮訳)登録範囲 (ha)下段は緩衝地域備考1343-004.1 Al Ain Oasis アル・アイン・オアシス 119.78(5,909.92) サブ・コンポーネントは園内のモスクなど7件である。 1343-004.2 Hili Oasis ヒーリー・オアシス 63.55(518.4) ヒーリー・オアシスはヒーリー考古学公園近くにあるオアシスで、サブ・コンポーネントは邸宅のほか、19世紀初頭に遡る砦の遺跡など9件である。 1343-004.3 Al Jimi Oasis アル・ジミ・オアシス 78.81(274.73) アル・ジミと次項のアル・カターラのオアシスは互いに隣接し、アル・アイン市中心部から4 キロメートル程の場所にある。アル・ジミ・オアシスのサブ・コンポーネントは複数の邸宅跡、モスク、砦など、計15件である。 1343-004.4 Al Qattara Oasis アル・カターラ・オアシス 64.38(274.73) アル・カターラ・オアシスのサブ・コンポーネントは19世紀初頭に遡る邸宅のほか、モスク、スーク(市場)、砦、塔など計23件で構成され、その中にはワーディー・スーク期の墳墓遺跡も含まれる。 1343-004.5 Mutaredh Oasis ムタラズ・オアシス 24.9(43.8) ムタラズ・オアシスはアル・アイン市中西部にあり、ムハンマド・ビン・ハリーファの旧邸宅などがある。サブ・コンポーネントはそれも含めて邸宅群5件である。 1343-004.6 Al Muwaiji Oasis アル・マウェイジー・オアシス 10.89(32.48) アル・マウェイジー・オアシスはアル・アイン中心部、旧市街の西にある小さなオアシスで、サブ・コンポーネントは砦とモスクの計2件のみである。
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