エネルギー伝播
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/06 21:52 UTC 版)
核融合によって作られた高エネルギーの光子(ガンマ線やX線)は、太陽のマントルに吸収・再放出されたり遠回りの経路を通ったりして、太陽表面に届くまでに長い時間がかかる。光子の到達時間は、17万年から5000万年にもなると推定されている。対流層から光球の表面に至った後、光子は可視光として飛び出す。太陽の核の1つのガンマ線は、宇宙に逃げる前に数100万個の光子に変わる。核からはニュートリノも放出されるが、光子とは異なって他の物質とはほとんど相互作用せず、すぐに太陽から外に飛び出す。長年の間、太陽で作られるニュートリノの観測値は、理論の予測よりもはるかに少ないという問題があったが、ニュートリノ振動の理解が深まることにより、この問題は近年解決された。
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