KdV方程式とは? わかりやすく解説

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KdV方程式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/02 23:43 UTC 版)

KdV方程式(KdVほうていしき、: KdV equation)、もしくはコルトヴェーグ・ドフリース方程式とは、非線形波動を記述する非線形偏微分方程式の一つである。ソリトン解を有する可積分系の代表的な例として知られる。方程式の名前は、定式化を行ったコルトヴェーグ英語版 (D. Korteweg) とド・フリース英語版 (G. de Vries) に因む。

概要

時間変数 t と空間変数 x をもつ一次元実数値関数 u(x, t) に対して、α, β をゼロではない任意の実定数として

ザブスキーとクルスカルの報告結果[7]を基に同条件で計算したKdV方程式の解の時間発展の様子。時刻 t = 0 での初期条件として与えられた余弦波は、時間とともに形を変え、いくつかの孤立波の集まりとなる。

70年後、KdV方程式はザブスキー英語版クルスカル英語版による、非線形格子におけるエネルギー伝播の問題(フェルミ・パスタ・ウラムの問題)の研究過程で再発見された[7]。1965年、彼らは非線形格子の連続体モデルの数値計算において、不思議な現象を見い出した。一つは、余弦波で与えた初期状態がいくつかの孤立波に分裂する現象であり、もう一つは二つの孤立波の伝播において、速度が速い孤立波が速度が遅い孤立波を追い越す形で衝突してもそれぞれの波形が壊れず、そのまま伝播する現象である[4]。彼らはこうした粒子性を有する波動現象を、孤立波 (solitary waveと粒子を表す接尾語 -on を合わせ、ソリトン (solitonと名付けた[8][9]。このザブスキーとクルスカルによる研究を契機に、こうした可積分系の性質は注目を集め、その後の研究活発化と理論の発展につながった。

KdV方程式の解

KdV方程式の解として、次のものが存在する。

1-ソリトン解

一つの孤立波を表す1ソリトン解は次の形で与えられる。

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