エクイティファイナンスにおける最後の駆込み寺
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 06:46 UTC 版)
「三田証券」の記事における「エクイティファイナンスにおける最後の駆込み寺」の解説
三田証券は、もともと所謂地場証券の一つであったが、創業家の3代目に当たる三田邦博が社長となった1998年以降、融資関連や投資銀行、ファイナンスなどの業務を中心に事業を展開するようになった。そのような中で、特に資金繰りが悪化しているなどで経営状況が良くない上場企業に対する営業手法の一つとして、MSCBやMSワラントなどを割当先に特に有利な条件で公募し、三田証券が割当先となる第三者割当増資を実施する事で、発行体企業の運転資金を確保できるようにしつつ、三田証券側も利益を得るという手法が取られた。その中で、かつて橋梁分野の土木建築で名門と呼ばれたサクラダ(2012年11月27日に自己破産申請)に対して、投資顧問業者であるスピードパートナーズ経由で、第三者割当増資方式の新株予約権証券を募集するよう助言し、2012年1月27日付で新株予約権の行使価格10円という大幅なディスカウント率を以てして引き受けるという事を行った。三田証券はサクラダの発行済株式数の36.61%を保有する筆頭株主となった。しかし、同年8月には、その保有する株式すべてを売り抜けた。それからおよそ3ヶ月後に発行体であるサクラダが自己破産に至ったという経緯から、「最後の駆け込み寺」と呼ばれるようになったという。
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