ウールリッヒ型先天性筋ジストロフィー
学名:Ullrich congenital muscular dystrophy
ドイツのウールリッヒという人が1930年に最初に報告した病気で、手足の遠位の関節は軟らかく過度に伸展、屈曲するのに、脊柱や首、肩、股関節のような躯幹に近い関節は拘縮して伸縮しないことを特徴としています。患者さんの数が少ないこともあって、まだ分子生物学的なアプローチは始まったばかりです。最近鹿児島大学の樋口先生、イタリアのVanegas先生達は本症ではコラゲンVIの欠損であることを報告されました。すべての患者さんで欠損があるかどうか、研究が進められています。
乳児期から筋力低下があり、発育・発達の遅れがあります。股関節の脱臼がよくみられます。乳児期から手関節、足関節が軟らかく、過度に伸展します(図23,24)。踵がハンマーのように突出しています。顔面筋の罹患(軽い)、高口蓋があります。汗っかきが多いといわれています。お座りまではできる人が約半数、歩行可能となる人が約半数います。進行は停止しているか、進行しても緩徐です。呼吸筋が侵されやすいので、人工呼吸器を必要とすることがあります。心臓はあまり侵されないといわれています。患者さんは知的に優れているといわれています。
ドイツのウールリッヒという人が1930年に最初に報告した病気で、手足の遠位の関節は軟らかく過度に伸展、屈曲するのに、脊柱や首、肩、股関節のような躯幹に近い関節は拘縮して伸縮しないことを特徴としています。患者さんの数が少ないこともあって、まだ分子生物学的なアプローチは始まったばかりです。最近鹿児島大学の樋口先生、イタリアのVanegas先生達は本症ではコラゲンVIの欠損であることを報告されました。すべての患者さんで欠損があるかどうか、研究が進められています。
乳児期から筋力低下があり、発育・発達の遅れがあります。股関節の脱臼がよくみられます。乳児期から手関節、足関節が軟らかく、過度に伸展します(図23,24)。踵がハンマーのように突出しています。顔面筋の罹患(軽い)、高口蓋があります。汗っかきが多いといわれています。お座りまではできる人が約半数、歩行可能となる人が約半数います。進行は停止しているか、進行しても緩徐です。呼吸筋が侵されやすいので、人工呼吸器を必要とすることがあります。心臓はあまり侵されないといわれています。患者さんは知的に優れているといわれています。
多くは座ることができるが、歩行可能例は約半数である。 写真のように肩や肘の関節は拘縮して伸びない (←)。 しかし遠位の手や足の関節は過伸展することが特徴とされている(→)。 | ||
図23:ウーリッヒ型先天性筋ジストロフィー | 図24:ウーリッヒ型先天性筋ジストロフィー |
ウールリッヒ型先天性筋ジストロフィーと同じ種類の言葉
ジストロフィーに関連する言葉 | 三好型遠位型筋ジストロフィー デュシェンヌ型筋ジストロフィー ウールリッヒ型先天性筋ジストロフィー 筋ジストロフィー(きんじすとろふぃー、きんジストロフィ) 肢帯型筋ジストロフィー |
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