インノケンティウス10世の肖像
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『インノケンティウス10世の肖像』(伊: Ritratto di Innocenzo X、英: Portrait of Innocent X) は、バロック期のスペインの巨匠ディエゴ・ベラスケスが1650年ごろにローマ教皇インノケンティウス10世をモデルに制作した油彩によるキャンバス上の肖像画で、西洋絵画史上の代表的な肖像画の1点に数えられる傑作である[1]。多くの画家、批評家が本作を絶賛してきた。イギリスでロイヤル・アカデミーを創始した画家ジョシュア・レノルズが本作をローマでもっとも素晴らしい絵画と評したことが古いイギリスのガイドブックに記されている。フランスの哲学者・批評家イポリット・テーヌは本作を「あらゆる肖像画中の傑作」と見なし、「一度見たら忘れられない」と述べた[2]。その迫真的出来栄えは当時、側近がこの作品を本人と見間違うほどであり、教皇から褒章としてベラスケスに彫像入りの金メダルが贈られた[3]。作品はローマのドーリア・パンフィーリ美術館に所蔵されている[1][2][3]。
- 1 インノケンティウス10世の肖像とは
- 2 インノケンティウス10世の肖像の概要
- 3 参考文献
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