イランビリヤニ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/15 11:57 UTC 版)
イランではサファヴィー朝時代に"Berian Polo"(ナスタアリーク体で: "بریان پلو")と呼ばれる料理が存在した。この料理にはヨーグルトやハーブ・スパイス類、ブドウやプルーン、ザクロなどのドライフルーツと共に一晩マリネされたラムや鶏肉などが使用され、加熱にはタンドールが用いられていた。そしてタンドールで調理された肉は蒸した米と共に一緒に食卓に並べられた。 現在でもいくつかの都市でこの料理は"dam pokht"もしくは"dam-pokhtak"という名で親しまれ、未だに原型に近い形を残している。これは"蒸して調理された"という意味のペルシア語であり、これはこの料理で重要な位置を占める蒸し米をさすものである。またこの"dam pokht"や"dam-pokhtak"という名称は"beriani"という名前と並んでイランでは頻繁に使用されている。更にミャンマーなどの南アジア各国では、この古いペルシア語に由来する"danpauk"という呼称が一般的に用いられている。 またエスファハーンというイランの中心的な都市では、煮込んだ後に細かく刻む等して調理されたマトンやラムを専用の丸くて浅いフライパンへ入れ、オーブンまたは直火により加熱することで"Berian"を調理する。出来上がった肉はシナモンパウダーを振りかけ、更に"nan-e taftoun"や時には"nan-e sangak"などのイランナンに挟んで食べるのが一般的である。
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