イタリア領ソマリランドとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > イタリア領ソマリランドの意味・解説 

イタリア領ソマリランド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/27 22:30 UTC 版)

イタリア領ソマリランド
Somalia Italiana (イタリア語)
Dhulka Soomaalida ee Talyaaniga (ソマリ語)
الصومال الإيطالي (アラビア語)



1889年 - 1936年
国旗 国章
国歌: Marcia Reale d'Ordinanza(イタリア語)
王室行進曲

イタリア領ソマリランドの位置
公用語 イタリア語
言語 ソマリ語
アラビア語
首都 モガディシオ
イタリア王
1889年 - 1900年 ウンベルト1世
1900年 - 1936年 ヴィットーリオ・エマヌエーレ3世
変遷
ホビョ・スルタン国を保護国化 1889年2月9日
マジェルテーン・スルタン国を保護国化 1889年4月7日
ゲレディ・スルタン国を保護国化 1902年[1]
イタリア領ソマリランドに 1908年4月30日
イタリア領東アフリカに統合 1936年6月1日
イギリスによる占領 1941年2月26日
通貨 イタリア・リラ
(1889年 - 1909年)

ソマリランド・ルピア
(1909年 - 1925年)

ソマリランド・リラ
(1925年 - 1938年)
現在 ソマリア

イタリア領ソマリランドイタリア語: Somalia Italiana)は、19世紀の末期から1941年第二次世界大戦の前後まで東アフリカ地域に存在したイタリア植民地である。現在のソマリアから、旧イギリス領ソマリランド地域だった北西部(現在はソマリランドとして半独立状態にある)を除いた地域に相当する。

歴史

アデンに進出したイギリスが、紅海からインド洋への出口の安全を確保するため、まずイギリス領ソマリランドを成立させた。そして短期間のイギリスによる統治の後、インド洋沿岸に拠点を築こうと、イタリアがこの地域に進出する。1880年代までに、イタリアは植民奨励政策によってインド洋沿岸部にいくつかの植民地を築いていたが、1900年頃からイギリス領ソマリランドでモハメド・ビン・アブドラによる反乱が発生し、イギリスは内陸部からの撤退を始める。その間にイタリアがインド洋沿岸から内陸部へと勢力を拡大、この地域の大半を支配するようになり、沿岸部の植民地と内陸部が統合され、1908年までにイタリア領ソマリランドが成立した。イギリスは1910年までに内陸部から撤退を終えている。

第二次エチオピア戦争後の1936年、イタリア領ソマリランドはエチオピアエリトリアと共にイタリア領東アフリカの一部となった。第二次世界大戦ドイツの同盟国として参戦したイタリアは、1940年にイギリス領ソマリランドを占領。だが翌1941年には同地域を奪還され、逆にイギリスがイタリア領ソマリランドに侵攻し占領された。その後1950年4月まで、イギリス軍政がこの地域の統治権を行使することとなる。1950年からはイタリア信託統治領ソマリアとなり、1960年にイギリス領ソマリランドと共にソマリアとして独立した。しかし、1991年には旧イギリス領地域がソマリランドとして独立を宣言、ソマリア側の実効支配が及んでいない状況にある。

脚注

  1. ^ L'Italia in Africa: serie storica. La politica coloniale dell'Italia negli atti, decumenti e discussioni parlamentari; testo di Giacomo Perticone, e note redanionali di richiam agli atti parlamentari a cura di Guglielmo Guglielmi, pg 246–247

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「イタリア領ソマリランド」の関連用語

イタリア領ソマリランドのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



イタリア領ソマリランドのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのイタリア領ソマリランド (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS