アース神族との関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/19 06:01 UTC 版)
彼らがアース神族のもとへグルヴェイグ(名前の意味は「黄金の力」)という女を送り込んだことが、2つの神族の抗争の原因となったといわれている。『巫女の予言』には、彼女の使う魔法「セイズ」が悪い女達を悦ばせたこと、アース神族が彼女を槍で突いたり火で焼いたりしても3度甦ったこと、主神オーディンが槍を投げたことで始まった戦いが世界最初の戦争であったことが書かれている。 『スノッリのエッダ』第二部『詩語法』では、アース神族との抗争が終わり和解するときに、その記念として、両神族全員が1つの器に唾液を吐き入れた。その和平の証を消滅させないために、唾液に人間の形を与え、クヴァシルという非常に賢い人物を作り出した。クヴァシルが答えられない質問は皆無であったと語られている。 また『ユングリング家のサガ』によると、前述のニョルズらを人質に出すが、交換でアース神族が送ってきた人質のヘーニルが期待したような人物でなかったため不満を感じ、人質のもう一人、ミーミルの頭を切り落としてアース神族の国へ送り返した。オーディンは、首が腐らないように薬草をつけて保存し、ミーミルが話せるようになるまで呪を唱えて、「ミーミルの首」を生成した。 ラグナロクにおけるヴァン神族の動向については、ニョルズが彼らの元へ帰るという記述が『古エッダ』の『ヴァフスルーズニルの言葉』にみられるものの、他の神々がどのような運命をたどったかは不明である。
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