アン・ボニーとの出会い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/03 09:44 UTC 版)
「ジョン・ラカム」の記事における「アン・ボニーとの出会い」の解説
ナッソーに落ち着いたラカムは放蕩の日々を過ごした。この時期、ジェームズ・ボニーの妻であるアン・ボニーと知り合い、彼女と不倫関係となった。ラカムはアンを楽しませるために金遣いが荒くなり、金がなくなるとスペインに対する私掠船の仕事で海に出た。アンは夫ジェームズにラカムと一緒になるから別れてほしいと言い出し、さらに街の幾人かの人々に離婚の証人になってほしいと頼んだ。この話を聞き及んだロジャーズ総督はアンを呼び出し、そのような破廉恥な離婚をした場合は牢にぶち込んで鞭打ちの刑に処し、さらにそれをラカム自身にやらせると言い渡した。 もはやまっとうな方法では一緒になれないと悟ったラカムとアンは駆け落ちすることにした。ラカムは赦免された元海賊たちを集め、ジョン・ハマンという私掠船乗りのスループ船を盗み、再び海賊となってしまった。この中にはアンの親しい友人であったメアリ・リードも含まれていた。1720年8月20日夜半、ラカムは11人の手下と共にニュープロビデンス島に停泊していたスループ船を強奪した。この報せを受けた総督はすぐに追討の武装帆船2隻を派遣するが、一味は逃走した後だった。 キューバに向かったラカムの一味はイギリスの小型スループ船を拿捕したスペインの沿岸警備船と遭遇する。警備船は海賊船に攻撃を仕掛けたが、ラカムの船は小島を陰にしていたため攻撃が通用せず、翌朝を期して一斉攻撃することにした。ラカムは事態を打破するため、真夜中に乗組員全員をピストルとカトラスで武装させ、音もなくボートでスループ船に接近した。スループ船に乗り込んだラカムの一味はスペイン人の乗組員たちに「音を立てるな」と脅迫し、船を乗っ取って外洋に脱出した。翌朝、スペインの警備船は獲物の海賊と拿捕していたはずのイギリス船を失ったことに気付いた。
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