アレルギーは毒ではない
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/07 19:12 UTC 版)
皮膚は外界から体を防御するバリアであるため、普通は何らかの物質が皮膚から容易に吸収されることは無いと考えられている。場合によっては、皮膚から吸収された物質が何らかの影響を与えることはある。例えばニッケルアレルギーなど金属アレルギーは、汗など微量に溶け出した金属イオンが皮膚を通じて吸収されることによって起こる。だからと言って、全ての人がニッケルにより皮膚炎を起こす訳ではなく、アレルギー体質を有する場合に於いて、通常人では問題がない量でも微量にイオンを吸収することで症状が現れるに過ぎない。アルコールアレルギーの患者の手にアルコールをつけると手がかぶれるのと同じ理屈である。 従って毒性を考える上では物質の性質のみならず、生体側の要因も考慮しなければならない。一般に物質の毒性を評価する場合、細胞レベルの実験で結論が出されることはなく、複数種の動物実験の結果や疫学調査により総合的にその物質のヒトでの許容量が決定される。なお、国内外で進められている化学物質の安全性点検の状況は、外部リンクから参照できる。 「茶のしずく石鹸」は単なるアレルギーの範疇を超えた健康被害が確認されたため自主回収に及んでおり、これを以て経皮毒の存在を信じる者もいるのが現実である。
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