アフリカツメガエルとツボカビ症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 02:43 UTC 版)
「カエルツボカビ症」の記事における「アフリカツメガエルとツボカビ症」の解説
カエルツボカビ感染の最初の報告は Xenopus 属のアフリカツメガエルのものであったため、当時は発祥地もアフリカと思われていた。アフリカツメガエルは世界中に広く輸出されていたので、B. dendrobatidis の一時的な媒介者と考えられている。 国内においては、麻布大学などの調査によれば、アフリカツメガエル52匹中51匹 (98%) がツボカビ陽性であったと報告されており、このような感染しても発症しないカエルの流入と繁殖がツボカビ感染拡大の一因であると言われていた。環境省も、アフリカツメガエルは日本でも定着のおそれが高い種であること、日本においては全ての両生類の中で最も多く利用されている種のひとつと考えているとなど説明している。 その一方で、「アフリカツメガエルの日本国内の輸入が始まってから30年以上経過しているのに、生態系への影響についての話は聞かない、国は騒ぎすぎではないか」と言う意見もあった。実際にこのカエルが国内で帰化繁殖した事例はごく少ない。しかしたとえば2006年に和歌山県田辺市のある地域で複数のため池で繁殖しているのが発見された。市や県なども問題視はしているが駆除は進んでおらず、和歌山県では2007年以降も地元紙「紀伊民報」やテレビ等でこの問題が断続的に報じられている。このカエルはツボカビに関して陽性であることが確認されているが、2008年現在では他の両生類への影響は報告されていない。
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