アナプレロティック代謝の反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/15 04:38 UTC 版)
「アナプレロティック反応」の記事における「アナプレロティック代謝の反応」の解説
5種類の主要な反応がアナプレロティック反応に分類されるが、ピルビン酸からのオキサロ酢酸の生産が生理学的に最も重要であると推定されている。 供給源 生成物 反応 備考 ピルビン酸 オキサロ酢酸 ピルビン酸 + HCO3- + ATP ⟶ {\displaystyle \longrightarrow } オキサロ酢酸 + ADP + Pi + H2O この反応は、オキサロ酢酸の欠乏を示すアセチルCoAによって活性化される酵素であるピルビン酸カルボキシラーゼによって触媒される。ピルビン酸カルボキシラーゼは動物のミトコンドリアに存在する。ピルビン酸は同様の方法でL-リンゴ酸にも変換される。 ホスホエノールピルビン酸 オキサロ酢酸 ホスホエノールピルビン酸 + HCO3- ⟶ {\displaystyle \longrightarrow } オキサロ酢酸 + Pi + H2O この反応は、アセチルCoAによって活性化される酵素であるホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼによって触媒される。 アスパラギン酸 オキサロ酢酸 - この反応はアミノ基転移反応によってアスパラギン酸からオキサロ酢酸を生成する可逆反応であり、アスパラギン酸アミノ基転移酵素によって触媒される。 グルタミン酸 α-ケトグルタル酸 グルタミン酸 + NAD+ + H2O ⟶ {\displaystyle \longrightarrow } NH4+ + α-ケトグルタル酸 + NADH + H+. この反応はグルタミン酸デヒドロゲナーゼによって触媒される。 脂肪酸のβ酸化 スクシニルCoA - 奇数鎖の脂肪酸が酸化されると、脂肪酸1分子当たり1分子のスクシニルCoAが生成する。最終段階の酵素はメチルマロニルCoAムターゼである。 リンゴ酸は細胞質ゾルにおいてホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼおよびリンゴ酸デヒドロゲナーゼによって作られる。ミトコンドリアのマトリックスにおいて、リンゴ酸はピルビン酸(リンゴ酸酵素によって触媒される)やオキサロ酢酸を作るために使われる。 グルタミンも様々な細胞種において「グルタミノリシス」によってアナプレロティック反応の間にオキサロ酢酸を生産するために用いることができる。グルタミノリシスは多くのc-Myc形質転換細胞において見られる。
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