アナベナの窒素固定
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2016/12/18 23:18 UTC 版)
「窒素固定」も参照 窒素が限られた環境では、アナベナの栄養細胞は変形して異型細胞となる。異型細胞は窒素固定に特化しており、呼吸量の増加や、酸素を産出する光化学系IIの不活性化などによって、栄養細胞内は低酸素環境となる。また細胞壁外膜は肥厚する。そのような細胞内でニトロゲナーゼが生産され、糖代謝によって産生された還元剤とATPを消費して、N2からNH3を生産する。この過程は可視光によって光化学系Iが活性化されることで起こっている。糖代謝で用いられる糖はおそらくスクロースの一種で、栄養細胞内で生成され、異型細胞に輸送される。輸送の際には、糖と引き換えに、異型細胞で固定された窒素がアミノ酸の形で栄養細胞に輸送される。
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