アシュトン版
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1961年に英国ロイヤル・バレエ団のフレデリック・アシュトンが全2幕のバレエ 『2羽の鳩』 (英: The Two Pigeons) として新たに振付・演出を行い、同年2月14日に同ツーリング・カンパニー(現バーミンガム・ロイヤル・バレエ団)が上演した。 1906年当時の楽譜がロイヤル・オペラハウスで見つかったことで制作に弾みがついたという。前年に作られたアシュトンの 『リーズの結婚』 と同じく、音楽監督のJ・ランチベリーが編曲を施しており、特に第2幕のフィナーレは、メサジェのオペレッタ 『ヴェロニック』 から抜粋した1曲が挿入された上、オーケストレーションの変更が行われている。 物語はフランスのパリに設定しており、第1幕の二人の住まいはパリの街を見下ろす高層の部屋。主人公の男女の名前はなく、単に少女 (Young Girl)、青年 (Young Man) となっている。また調教したハト2羽を実際に舞台上で使用する。物語のテーマに合わせて初演は1961年のバレンタインデーに行われ、少女役をL・シーモア、少年役をC・ゲイブルが演じた。当初は「話のつじつまが合わない」などの酷評もあったものの、今日までバーミンガム・ロイヤル・バレエ団の演目に残っており、繰り返し上演されている。 アシュトン版の日本初演は1992年に小林紀子バレエシアターが行った。
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