よもやよもや
「よもや」は基本的には「万が一にも(~ないだろう)」という打消しの推量を強調する表現として用いられる。あるいは「まさか」と同様に推量の表現を強調する意味でも用いられる。
「よもやよもや」という表現は、マンガ「鬼滅の刃」ならびに同作品を原作とするアニメ・劇場版「鬼滅の刃」無限列車編において、登場人物・煉獄杏寿郎が発した台詞を通じて話題となった。なお実際の台詞は「よもやよもやだ」であり、助動詞「だ」を伴う叙述になっている。
「無限列車編」において、煉獄杏寿郎は、敵の罠に嵌って眠りに落ちる。目覚めてみれば修羅場である。煉獄さんは「よもやよもやだ / 柱として不甲斐なし / 穴があったら入りたい」と言って自ら恥じ入りながら、「柱」という剣士の称号にふさわしい快刀乱麻を断つような活躍を見せる。
この状況における「よもやよもや-だ」は、「このまま万が一の最悪の事態になってもおかしくなかった、あぶなかった」という趣旨とも解釈できるし、「すでに万が一のまさかの事態になってしまっている」という趣旨とも解釈しうる。ただ、自らを恥じる一連の台詞において「よもやよもや-だ」と開陳していることを鑑みると、この「よもやよもや」は、後者の「すでにまさかの事態になっている」という意味合いを中心とする発言であったろうと推察される。
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