プロ活動(ぷろかつどう)
プロ選手として、選手が自由な活動を行うことを指す。JOC(日本オリンピック協会)では、選手のタレント活動を禁じているが、プロ宣言をした選手には、プロ野球選手などに準じて選手のタレント活動を認めることがある。
通常、陸上や柔道など「プロ」以外の選手は、競技団体に加入して選手登録する。選手登録した選手の肖像権は、自動的にJOCに帰属する。JOCは、協賛金を拠出している企業にのみ、選手のCM出演を認める。言い換えれば、選手を企業CMに出演させる代わり、企業から協賛金を募る。
JOCは、この利益を利用して選手強化や選手育成にあてている。これを「がんばれ!ニッポン!」方式と言い、1979年から続いている。この方式では、選手が勝手にCMに出演することが禁じられる。
マラソン選手も例外ではなく、自由なCM出演は不可能だった。これに対し、サッカーなどに準じて「プロ」宣言をし、選手のCM出演を可能にする道をつけたのが有森裕子選手だ。
1996年、有森選手は自分の肖像権を主張しプロ宣言をした。この結果、有森選手は一時的に競技者登録を外され、選手としての資格を失ったが、現在はJOCとの間で和解が成立し、「プロ」に準じて扱われている。
これにより有森選手は選手活動を続けながら、タレントとしてのテレビ出演などを行っている。高橋尚子選手も、この前例にならうと見られる。高橋選手の場合は、2例目ということでスムーズにJOCとの交渉が進む見通しだ。
(2001.02.21更新)
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