【複葉機】(ふくようき)
飛行機のうち、左右の両側にそれぞれ2枚以上の主翼を持つもの。
翼の面積が広くなるため、低速でも大きな揚力を得られ、低速で巡航する事ができる。
また、「木製の骨組みに布張り」という脆い構造でも実用に耐える飛行機を設計できた。
このため、基礎技術の未熟な航空機の黎明期には航空機の主流であった。
反面、抗力の影響を受けやすく、高速を発揮するのが難しい。
これは黎明期には考慮に値しない事柄であったが、大出力のエンジンが普及すると深刻な欠点となった。
このため、第二次世界大戦頃には単葉機にシェアを奪われ、姿を消していった。
長時間の滞空や高高度飛行のために大きな揚力を必要とする場面は現代でもままある。
しかし現代では単純に翼の数を増やすような事はせず、効率よく揚力を得られるよう特別に設計された単葉機が用いられる。

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