ひずみ計による観測
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 13:39 UTC 版)
「南海トラフ地震に関連する情報」の記事における「ひずみ計による観測」の解説
気象庁が南海トラフ地震の観測に用いるひずみ計は、地下の岩盤の伸び縮みを観測できる地殻変動の観測装置で、ボアホールと呼ばれる直径15センチメートル程度の縦穴を数百メートル掘削した底面部に、円筒形の検出部が埋設されている。プレート境界のゆっくりすべりなどに伴うごくわずかな岩盤の伸び縮みを捉えるため、ひずみ計は岩盤の伸び縮みを10億分の1の相対変化まで測定が可能な精度となっている。 ひずみ計には、岩盤の伸び縮みによる検出部の体積の変化を測定する体積ひずみ計と、検出部の異なる4つの方位の直径の変化を測定する多成分ひずみ計が用いられている。前者は変化の大きさを測定することができ、後者はそれに加えて方向ごとの変化量も測定することができる。 ひずみ計によって観測された地殻変動の変動量の大きさは、3段階の異常レベルと比較して異常監視を行っている。レベル値は数字が大きいほど異常の程度が高いことを示し、平常時におけるデータのゆらぎの一定時間内での変化速度についての出現頻度に関する調査に基づき、観測点毎(体積ひずみ計)、成分毎(多成分ひずみ計)に設定されている。 異常レベル設定値レベル1 平常時のデータのゆらぎの中において、1年に1 - 2回現れる程度の値 レベル2 レベル1の1.5 - 1.8倍の値 レベル3 レベル1の2倍の値
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