ひこうそく‐めいぼしき【非拘束名簿式】
非拘束名簿式(ひこうそくめいぼしき)
あらかじめ政党が指定した順位に従って当選者を決定する「拘束名簿式」とは異なり、投票によって多くの票を獲得した候補者が優先的に当選するしくみのことを「非拘束名簿式」という。
2000年の臨時国会で、参議院議員の通常選挙に「非拘束名簿式」を導入する公職選挙法改正が行われた。この結果、2001年7月29日に投開票となる第19回通常選挙から非拘束名簿式による比例代表制が採用される。
有権者にとって、政党名でも候補者の個人名でもどちらでも投票できるのが非拘束名簿式の特徴のひとつ。個人名で投票した場合、その候補者が所属する政党への投票として集計され、政党名での投票と合算されて政党の獲得議席数が決まる。それぞれの政党で当選数の枠が決まると、個人名での得票数の多い候補者から順に当選者を決定する。
タレントなどの有名人が比例区から立候補すれば、本人の当選を確実なものとすると同時に、その所属政党の獲得議席数を押し上げる効果がある。非拘束名簿式の導入は、これまで政党本位だった比例代表制から個人の力量に重心を移すものだと言える。
ただし、非拘束名簿式でも政党や政治団体が候補者名簿を届け出ることに変わりはなく、個人が無所属で立候補できる制度とはなっていない。
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(2001.07.18更新)
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