地中海横断パイプライン
【英】: transmediterranean pipeline
OPEC 最大のガス産出国であるアルジェリアの Hassi R' Mel 大ガス田の天然ガスを、イタリアへ供給するガス・パイプラインである。Hassi R' Mel ガス田から、チュニジアを通過し、地中海を渡り、シシリー島、メッシナ海峡、バグナラ、ローマを経由し、イタリア北西部のラ・スペチアまでの全長 2,800km にも及ぶパイプラインで、SONATRACH(アルジェリア国営石油会社)、チュニジア、ENI の分割所有となっている。1976 年に建設を開始し、約 30 億ドルを投じて、1981 年 1 月には完成したものの、SONATRACH が供給価格の値上げを要求したため価格交渉が長引き、1982 年 9 月に、アルジェリア、イタリア両政府間で政治的妥協が成立(4.41 ドル/百万 Btu のうち、40 セント/百万 Btu をイタリア政府が負担)し、1984 年 6 月に、ようやく 120 億 m3 /年、25 年間の供給が開始された。通過国であるチュニジアは、ガス量の 5 %を受け取ることになっている。また、並行する「第二地中海横断パイプライン」や、アルジェリア~スペイン間の「SEGAMO パイプライン」も計画されている。 |

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