その他の用法、関連語
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 15:35 UTC 版)
17世紀まで、「サー」は聖職者の称号としても用いられていた。関連する語で、フランス語の monseigneur に由来する「モンシニョール (monsignor)」は、カトリック教会の高位聖職者の間で現在も用いられている。アイスランド語では、英語の sir と同根の séraがもっぱら聖職者だけに用いる呼称としてあり、名とともに用いられる。ジョン・ジョンソン(Jón Jónsson)という聖職者がいるとすると、この人物は「セラ・ジョン (séra Jón)」と呼びかけられ、言及される場合には「プレストゥリン・セラ・ジョン・ジョンソン (presturinn séra Jón Jónsson)」となる。 イギリスでは、様々な権威ある立場にある人物が「サー」と呼ばれ、例えば、地区判事(District Judges)などもそのように呼ばれる。 「シラー (Sirrah)」は、16世紀に用いられた表現で、「サー」とは逆に、目上から目下に呼びかける呼称であった。 非公式な言葉遣いとされるが、「サリー(sire, siree)」は発話における強調のために変形されたもので、おもに「イエス/ノー」に続けて発声される。 語源的には同根の「サイア (Sire)」は、今日では君主など王族にのみ用いる表現であり、「サー」と混同してはならない。 インドの英語では、サーや、それがインド化したサージ(Sirjee:sirに、インドの尊称であるjeeが付加されたもの)がよく用いられ、英語のみならず現地諸語にも入り込んでいる。また、名の後にサーを置く用法、例えば、「Gandhi Sir」なども、インド独自の拡張表現である。
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