『清平楽・六盤山』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/13 09:00 UTC 版)
晩秋の高い空を見上ての清爽な感傷と北方の強い秋風にふかれての豪快な心境をうたったもの。前段、第一句、第二句に無量の感慨がこもっておりついで第三、第四句の展開はまるで名優の舞台芸を見るようで後段の緊張しきった格調はそのまま舞台の豪放な歌声と化して耳に聞こえてくる。最後の一句は歴史へ挑む作者の宣言とされる。 清平楽・六盤山原文書き下し文通釈天高雲淡 天高し雲淡し どこまでも高く青く澄み渡り白雲が鳥の羽のように軽く一つ二つ浮かんでいる 望断南飛雁 望断南に飛ぶ雁 その空を雁の列が南へ飛ぶ 不到長城非好漢 長城に到らざれば好漢に非ず われわれはまだまだ北進するのだ。長城へ着かないうちに落伍するような奴は男じゃないぞ 屈指行程二萬 指を屈れば行程二萬 それにしても指折り数えれば二万里も踏破してきたのだなあ 六盤山上高峰 六盤山の高い峰に 六盤山の高い峰に 紅旗漫捲西風 紅旗漫りに捲かる西風に 先発隊の赤旗が西風にひるがえっている 今日長纓在手 今日長き纓手に在り 今や昔の武将が敵を降参させるときに使った長纓はわれわれ紅軍の手にある 何時縛住蒼龍 何の時か蒼龍を縛り住げん かの巨大な蒼龍を縛り上げて歴史を大きく変えるのはいつであろうか
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