「日本刀」という呼称
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/25 16:41 UTC 版)
「日本刀」という名称は日本国外の刀剣と区別するためのものであり、日本国内で「日本刀」という用語が広まったのは、海外の文化が流入した幕末以降のことであり、それ以前は単に「刀(かたな)」や「剣(つるぎ・けん)」と呼んだり、「打刀」や「太刀」など小分類で呼ぶのが普通であった。また、木刀・竹刀・模擬刀に対置して「真剣」と呼ばれることもある。 日本刀はアジアでは倭刀と呼ばれたが、現地で日本刀に模して作成されたものを指す事も多い。現代の漢文圏では「倭」を忌んで「和刀」と表記することもある。 「日本刀」という呼称は、北宋の詩人である欧陽脩の「日本刀歌」に見られる。この詩の中で、越(華南)の商人が当時既に宝刀と呼ばれていた日本刀を日本まで買い付けに行くことやその外装や容貌などの美術的観点が歌われている。日本刀の美しさが、平安時代後期 - 鎌倉時代初期に既に海外の好事家などにも認められており、輸出品の1つとされていたことを示している。 欧米では「Japanese sword」や「katana」などと呼ばれる。日本美術刀剣保存協会の刀剣博物館の公式訳は「The Japanese Sword Museum」である。象徴的な意味合いとして「Samurai sword」という呼び方もあるが、現代では日本刀を模した刀(模造刀) に対して使われることが多い。
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