「天皇大帝」星と信仰
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 05:42 UTC 版)
これとは別に「天皇大帝(中国語版)」という唯一星からなる星官があり、これは道教における最高神「玉皇大帝」と同一視されている。この星が現代に現存するどの星に当たるかは、当時の星図から正確に読み取ることが難しく、書によってさまざまに解釈が異なる。信仰においては、西暦500年頃以降から北極星と認識されたポラリスであるとされ「北極紫微大帝」と称した。やがて北斗信仰における北斗七星中の最も明るい星であるおおぐま座α星(英: Dubhe、中国では星官「北斗(中国語版)」の「天枢」、道教では「貪狼」、視等級2.0等)が、仏教における妙見菩薩と併せて習合した。北斗七星のおおぐま座η星(英: Alkaid、星官「北斗」の「瑤光」、視等級1.9等)は道教では「破軍」と称し、剣先に見立てて武神・軍神として戦国時代に信仰が隆盛した。なお、宋の時代にはさらに2つの星を加える新たな解釈で九曜を表す星とされるなどした。これらは道教や仏教などとともに日本にももたらされ、主に戦国時代の武家の崇敬を集めて家紋などにもなっているが、このような経緯からもはや信仰に北極星を含むかどうかの解釈はあいまいになっている。
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