「トマスによる福音書」の発見
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 04:13 UTC 版)
「ナグ・ハマディ写本」の記事における「「トマスによる福音書」の発見」の解説
ナグ・ハマディ写本の中で最初に世間に公表されたのはコーデックスIIIの一部である。コプト博物館の研究員(当時)だったジャン・ドレスは1947年にコーデックスIIIに含まれる「エジプト人福音書」を解読し、翌1948年にその内容を学会誌に公表した。 また、「ユング・コーデックス」には失われたページがあることに気づいたクィスペルは、1955年の春にエジプトに飛んで、コプト博物館にそれらのページがないかどうかを調べた。博物館から写本の写真を借り受けてからすぐにカイロのホテルに戻って、クィスペルは解読を始めた。この時に発見したのがコーデックスIIに含まれていた「トマスによる福音書」である。「トマスによる福音書」の断片は1890年代にギリシア語版が発見されていたが、福音書全体が発見されたのはこれが初めてだった。ドレスとクィスペルは「トマスによる福音書」を含むナグ・ハマディ写本の一部を学会誌に発表したり、新聞紙上で紹介し世界のジャーナリズムにセンセーションを巻き起こした。
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