「つくる会」の対応
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「張作霖爆殺事件ソ連特務機関犯行説」の記事における「「つくる会」の対応」の解説
2009年1月に実施された大学入試センター試験「日本史」で、出題文の中に「関東軍参謀河本大作らが、中国軍閥の一人である張作霖を、奉天郊外において爆殺した」と記述されていることについて、つくる会は「歴史学界でも異説があるところであり、設問として不適切」だと抗議した。センター側はこれに対して、「試験問題は、高等学校学習指導要領に基づく高等学校『日本史A』,『日本史B』の教科書に準拠し」たものであり、「貴殿から御指摘のあった設問についても同様であり、今般の出題は適切なものと考えている」と回答した。 この回答に対して「つくる会」は、高校の日本史教科書に載っている多くの事柄から、「異論が提起されている」問題をあえて選択した同センターの見識に疑義を呈し、また日本軍の「悪行」とされている問題のみを列挙するような設問の仕方は、偏向した歴史認識に基づくものであると言わざるを得ず、設問として相応しくないとの見解を発表した。 しかし、『史学雑誌』『歴史学研究』では「異説を唱えている」専門家は見当たらず、かつて「新しい歴史教科書をつくる会」に関わったことのある近代史家の伊藤隆・秦郁彦のいずれも「特務機関犯行説」を支持していない。「つくる会」側も「歴史学界で異説を誰が提起しているのか」を言及していない。 つくる会自身が編纂した中学校用歴史教科書である「改訂版 新しい歴史教科書」(扶桑社刊)及び「新版 新しい歴史教科書」においても、張作霖爆殺事件を「関東軍によるもの」と記載している。
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