筋電計 筋電計の概要

筋電計

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/02/02 23:41 UTC 版)

原理

筋電図検査(electromyography - EMG)とは、神経から筋にかけての疾患の有無を調べる生理学的検査のひとつである。 一般に、刺激電極と、測定電極(関電極)、不関電極(基準電位用、いわゆるアース)を持ち、電気刺激装置と、オペアンプ等による信号増幅器、表示、記録部を持つ。古い機械は、移動するロール紙の上をペンが左右に動くアナログ式であるが、20世紀末からは、ADコンバータを通し、得られた信号を電子計算機を用い、表示処理だけではなく、解析機能を持つ装置が主流となって来ている。

歴史

筋電計の歴史は1800年代初期のルイージ・ガルヴァーニによるカエルの実験にまで遡る。この生物電気の発見により、神経に電気を流すと筋が収縮することがわかり神経生理学の研究が始まり、記録に使用された装置は後年キモグラフとして発展した[1]ヘルマン・フォン・ヘルムホルツ達は神経を刺激するための電気は矩形波のパルス信号が最適であることを発見して、現在でも神経刺激には短時間の矩形パルスが用いられるようになった[1]。1820年にはガルヴァーニの功績を讃えてガルバノメータとも称される検流計ハンス・クリスティアン・エルステッドが開発したことで本格的な電気生理学的研究が開始され、ドイツのフェルディナント・ブラウンの開発した陰極線管(ブラウン管)を利用して、1920年頃にハーバート・ガッサージョセフ・アーランガー達によってオシロスコープが開発され、これを用いた神経生理学研究が開始されて現在まで使用される[1][2]

1942、3年頃に脳波の計測で有名なHerbert Jasper達が筋電計の開発を開始して、1946年アメリカのHuddleston&Golsethが現在の筋電計の原型を開発して、その後、各国で改良され現在に至る[1]

使用方法

一般的な使用方法としては、

  1. 対象とする筋の出来るだけ近くの皮膚表面に、電極を貼る(表面電極)か、または、対象とする筋束に直接針電極を刺入し、
  2. その筋を支配する神経の出来るだけ近くに、2つの刺激電極を貼る。神経に針を刺すのは余りにも痛いので、針電極は用いない。正しく神経の近くに刺激電極を設置しないと、検査に必要な刺激を与えるための電圧が高くなり、無駄に痛いだけなので電極を設置する位置に気をつける必要がある。
  3. 刺激電極に電気刺激(パルス電流)を流し、筋の収縮が起こると、筋電図が得られる。
  4. 筋電図を読み、反応の大きさ、刺激からの遅延時間(運動神経伝道速度)、反復刺激に対する反応等を読み取る。これが検査結果である

検査の種類

  • 末梢神経伝導検査

手足に分布する神経(末梢神経)の働きを調べる。弱い電気で神経を興奮させ、手足を動かす。

  • 表面筋電図検査
  • 針筋電図検査

電極の入った細い針を筋肉に直接刺して、力を入れたり、抜いたりして筋肉の状態を調べる。診断のため、いろいろな筋肉を調べるが、何ヵ所になるかは症状により違ってくる。


  1. ^ a b c d 筋電計・誘発電位計の歴史”. ミユキ技研. 2016年12月9日閲覧。
  2. ^ 宇川義一 『神経、筋生理機能検査機器、臨床検査とME』 コロナ社1986年、73-95頁。


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