聴覚脳幹誘発電位とは? わかりやすく解説

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聴覚脳幹誘発電位

読み方:ちょうかくのうかんゆうはつでんい
別表記:ABRBAEP聴性脳幹反応
英語:auditory brainstem responsebrainstem auditory evoked potentials

聴覚刺激によって脳内誘発される電位一種。ドン・ジューエットらが1970年に、ネコ用いた実験初め確認した。聴覚脳幹誘発電位を測定する脳波聴力検査ABR検査)が、臨床検査として広く行われている。脳波聴力検査とは、クリック音刺激によって聴覚脳幹誘発電位を発生させ、電気波形導出することで、電位有無または程度測定する検査である。聴力障害判定脳死判定脳内病巣位置推定などに用いられている。

聴覚脳幹誘発電位

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/06/18 13:42 UTC 版)

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聴覚脳幹誘発電位(ちょうかくのうかんゆうはつでんい、: brainstem auditory evoked potentials、 BAEP)とは、ヒトでは音刺激後におよそ10ms以内に5~7個の陽性頂点を示す聴覚誘発電位のことで脳幹聴覚路に由来する。聴力障害の有無の判定、脳幹部病巣の部位診断、脳死の判定、手術中のモニタリングなどに利用される[1]

概要

反応時間により10msec以内の短潜時反応、10msec~50msecの中間潜時反応、50~500msecの長潜時反応に分類される[2]。本人の意志とは無関係に誘発されるものを外因性の誘発電位、本人の判断に従って初めて出現するものを内因性誘発電位という[2]。外因性誘発電位で広く使われているものは聴性脳幹反応である[2]

結果

聴性脳幹反応

波形 由来 正常値(平均±SD) 正常上限(平均+3SD)
聴神経 1.70±0.17 2.21
蝸牛神経核    
上オリーブ核(橋) 3.85±0.22 4.51
外側毛体核(橋)
下丘(中脳) 5.77±0.22 6.43
内側膝状体(視床)
聴放線(視床皮質)
Ⅰ-Ⅲ   2.16±0.13 2.55
Ⅲ-Ⅴ   1.92±0.13 2.31
Ⅰ-Ⅴ   4.07±0.18 4.61

脚注

  1. ^ 医療情報科学研究所『医師国家試験のためのレビューブック・マイナー 第5版』、2012年。ISBN 978-4896324532
  2. ^ a b c 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294

参考文献

関連項目

外部リンク



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