auditory brainstem responseとは? わかりやすく解説

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聴覚脳幹誘発電位

読み方:ちょうかくのうかんゆうはつでんい
別表記:ABRBAEP聴性脳幹反応
英語:auditory brainstem response、brainstem auditory evoked potentials

聴覚刺激によって脳内誘発される電位一種。ドン・ジューエットらが1970年に、ネコ用いた実験初め確認した。聴覚脳幹誘発電位を測定する脳波聴力検査ABR検査)が、臨床検査として広く行われている。脳波聴力検査とは、クリック音刺激によって聴覚脳幹誘発電位を発生させ、電気波形導出することで、電位有無または程度測定する検査である。聴力障害判定脳死判定脳内病巣位置推定などに用いられている。

聴性脳幹反応

(auditory brainstem response から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/06/24 08:06 UTC 版)

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聴性脳幹反応(ちょうせいのうかんはんのう、: Auditory brainstem response)とは、被験者の意識や心理に左右されない他覚的聴力検査の代表的なものである[1][2]。英語のAuditory brainstem responseの略よりABRと呼ばれる[1][2]

概要

音刺激により誘発される脳波をコンピュータで加算して得られる[3]。本人の意志や意識(覚醒しているかどうか)とは無関係に誘発されるため、幼児の聴覚閾値検査[4]、脳幹機能のモニタリング(脳死判定の基準)、機能的難聴(心因性難聴、詐病)、聴神経腫瘍の診断などに用いられる[1]。10msec内に7つの陽性の波が出現する[3]

各波は以下の部位の神経活動を表している[1][3]

  • I波 - 蝸牛神経
  • II波 - 蝸牛神経核
  • III波 - 上オリーブ核
  • IV波 - 外側毛帯
  • V波 - 下丘
  • VI波 - 内側膝状体

音圧が低くなるとIからIV波がみられなくなり、V波が最後まで残る[5]。波の出現閾値は、標準純音聴力検査の閾値より10 - 20dB小さいと考えられる[1]I波脳幹機能でないため、脳死状態においてもみられる[1]

脚注

  1. ^ a b c d e f 医療情報科学研究所『医師国家試験のためのレビューブック・マイナー 第5版』メディックメディア、2012年。ISBN 978-4896324532
  2. ^ a b クエスチョン・バンク CBT 2014 vol.3: プール問題 臨床後編 メディックメディア 2013年5月18日発行 P90 ISBN 978-4896324938
  3. ^ a b c 南山堂医学大辞典 第12版 ISBN 978-4525010294
  4. ^ 加我君孝, 田中美郷, 「乳幼児の発達と聴性脳幹反応および聴性行動反応の変化」『脳と発達』 1978年 10巻 4号 p.284-290, doi:10.11251/ojjscn1969.10.284
  5. ^ 小宗静男, 「聴性脳幹反応の診断的意義」『耳鼻と臨床』 1984年 30巻 6号 p.1167-1182, doi:10.11334/jibi1954.30.6_1167

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