千葉勝美 千葉勝美の概要

千葉勝美

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/21 00:22 UTC 版)

千葉 勝美
ちば かつみ
生年月日 (1946-08-25) 1946年8月25日(76歳)
出生地 日本 北海道
国籍 日本
出身校 東京大学法学部

最高裁判所裁判官
任期 2009年12月28日 - 2016年8月24日
任命者 明仁鳩山由紀夫内閣
前任者 今井功
後任者 菅野博之
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概要

北海道出身。

1970年(昭和45年)3月に東京大学法学部を卒業して、同年4月に司法研修所に入所。1972年(昭和47年)3月に司法研修所を修了(24期)し、同年4月に判事補任官。東京地方裁判所に配属され、裁判官となる。

1982年(昭和57年)4月に判事に任命。最高裁判所秘書課長兼広報課長、最高裁判所民事局長兼行政局長、甲府地方・家庭裁判所長、最高裁判所首席調査官を経て、2008年(平成20年)11月に仙台高等裁判所長官。2009年(平成21年)12月28日に最高裁判所判事に任命された。2012年(平成24年)12月16日の最高裁判所裁判官国民審査において、罷免を可とする票4,698,942票、罷免を可とする率8.14%で信任[1]。2016年(平成28年)8月24日に定年退官し、後任には大阪高等裁判所長官(当時)・菅野博之が就任した。

2017年(平成29年)11月3日付の秋の叙勲旭日大綬章を受章[2]

年譜

  • 1946年(昭和21年)8月25日:北海道に生まれる。
  • 1970年(昭和45年)3月:東京大学法学部卒業
  • 1972年(昭和47年)4月:判事補任官、東京地方裁判所判事補
  • 1975年(昭和50年)8月:最高裁判所人事局付
  • 1977年(昭和52年)8月:京都地方裁判所判事補
  • 1980年(昭和55年)4月:東京地方裁判所判事補
  • 1982年(昭和57年)4月:判事任官、東京地方裁判所判事
  • 1983年(昭和58年)4月:最高裁判所行政局参事官
  • 1984年(昭和59年)8月:最高裁判所行政局第二課長
  • 1986年(昭和61年)4月:最高裁判所行政局第一課長兼第三課長
  • 1989年(平成元年)4月:東京地方裁判所判事
  • 1991年(平成3年)6月:最高裁判所裁判所調査官
  • 1995年(平成7年)4月:最高裁判所秘書課長兼広報課長
  • 1999年(平成11年)2月:最高裁判所民事局長兼行政局長
  • 2003年(平成15年)1月:甲府地方・家庭裁判所長
  • 2004年(平成16年)12月:東京高等裁判所判事、部総括
  • 2005年(平成17年)12月:最高裁判所首席調査官
  • 2008年(平成20年)11月:仙台高等裁判所長官
  • 2009年(平成21年)12月28日:最高裁判所判事
  • 2016年(平成28年)8月24日:定年退官
  • 2016年(平成28年):第一東京弁護士会弁護士登録、西村あさひ法律事務所オブカウンセル、公益財団法人全日本スキー連盟第三者委員会委員長[3][4]

主な担当審理

  • 2011年(平成23年)7月15日:光市母子殺害事件弁護団懲戒請求事件(最高裁第二小法廷判決・陪席裁判官)[5]
  • 2011年7月25日:千葉市中央区強姦事件(最高裁第二小法廷判決・裁判長)[6]
    • 原審・東京高等裁判所(事件番号:平成21年(う)第933号・2010年2月10日判決)にて言い渡された懲役4年判決を破棄して逆転無罪判決を言い渡した。
  • 2011年12月12日:神戸市質店主強盗殺人事件(最高裁第二小法廷・裁判長)
  • 2012年(平成24年)4月2日:生活保護の老齢加算廃止違憲訴訟(最高裁第二小法廷判決・裁判長)[7]
  • 2012年7月11日:闇サイト殺人事件(最高裁第二小法廷決定・裁判長)[8]
    • 同事件では被告人・堀慶末名古屋高等裁判所下山保男裁判長)にて無期懲役判決(求刑および第一審判決:死刑)を受けたことに対し、名古屋高等検察庁が「死刑が妥当」として最高裁に上告していたが、千葉が裁判長を務めた最高裁第二小法廷は「死刑にするほどの前歴はなくこれまでの生活態度・残虐性の無さから更生の余地あり」との理由から上告棄却の決定を出したため、堀被告人の無期懲役判決(控訴審)が確定した。
    • しかし堀は同決定直後の約1か月後、1998年(平成10年)に発生した碧南市パチンコ店長夫婦殺害事件で再逮捕・起訴され、同事件の刑事裁判で名古屋地裁・名古屋高裁でともに死刑判決を受けた。結局、堀は2019年7月19日に最高裁第二小法廷(山本庸幸裁判長)で上告棄却判決(死刑判決支持)を受け、上告審判決への訂正申し立ても2019年8月7日付で棄却されたため死刑が確定した。
  • 2014年(平成26年)7月14日:沖縄密約情報開示訴訟(最高裁第二小法廷・裁判長)[9]

  1. ^ 平成24年12月16日執行 衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査 速報結果総務省
  2. ^ 【平成29年秋の叙勲】大村崑さんら4103人 旭日大綬章に麻生渡氏」『産経ニュース』産業経済新聞社、2017年11月3日。2019年7月16日閲覧。オリジナルの2019年7月16日時点におけるアーカイブ。
  3. ^ 千葉勝美弁護士が当事務所に入所” (日本語). 西村あさひ法律事務所 (2016年10月3日). 2019年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月16日閲覧。
  4. ^ 千葉勝美 経歴” (日本語). 西村あさひ法律事務所. 2019年7月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年7月16日閲覧。
  5. ^ #光市弁護団事件
  6. ^ #千葉市中央区強姦事件
  7. ^ #生活保護訴訟
  8. ^ #闇サイト殺人事件
  9. ^ #西山事件


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