ニューレオマワールド 旧レオマワールドの歴史

ニューレオマワールド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/10 07:52 UTC 版)

旧レオマワールドの歴史

  • 1987年4月 - 当時ゴルフ場運営大手の日本ゴルフ振興(大阪市北区、大西進→大西一社長)が瀬戸大橋開通後の四国への観光客増加に期待し四国・綾歌町に大型テーマパークを開業すると報道向けに発表。
  • 1987年7月 - 株式会社レオマを設立。
  • 1987年11月 - レオマ四国支社を設立、(株)インタープラン社による制作でレオマワールドのマスタープランを作成(総額750億円を投資、開発敷地面積約69万㎡)する。
  • 1989年3月 - レオマ建設本部現場事務所を丸亀市綾歌町内に設置。
  • 1990年7月 - レオマ起工式挙行、レオマ本体工事着手。
  • 1990年10月頃、島俊文氏(デザイナー)がレオマワールドモチーフキャラクターの着想と初期デザインをレオマに提出。
  • 1991年3月 - レオマワールドプレオープン。報道関係者向け招待会開催。
  • 1991年4月20日 - ゴルフ場経営の「日本ゴルフ振興株式会社」が子会社「株式会社レオマ」を運営会社として設立し、正式開園。
  • 1991年4月20日 - 最初のパレード「レオマ・ファンタスティックパレード」を挙行。
  • 1991年7月 - レオマリゾートホテル開業、大西美術館開館。
  • 1991年12月までの9か月間で、延べ約239万人の入園者数を記録。
  • 1992年3月 - キンダーガーデンエリアとキンダークラブを拡張オープン。
  • 1993年3月 - 新アトラクション「バトルビースト」オープン。
  • 1994年7月 - 新アトラクション「キッズコースター」オープン。
  • 1995年の来場者数は約140万人前後で推移。
  • 1995年7月 - 新アトラクション「スーパーサイコホラーシアターZORA」オープン。
  • 1996年4月 - 新アトラクション「LUCA」オープン。
  • 1996年7月 - 新アトラクション「ビバーチェ」「パイレーツ」オープン。
  • 1997年4月 - 日本初の3DCGアトラクション「RUN BABY RUN」オープン。
  • 1998年の来場者数は約120万人前後で推移。
  • 1998年7月 - 3Dシアター「メッセージ・フロム・ガラパゴス」オープン。 
  • 1999年の来場者数は約105万人で推移し、開園当初目標の半分以下に落ち込んだ。
  • 1999年3月 - 新アトラクション「ホエールくん」「エイリアンウォーズ」「フリーズボックス」をオープン。
  • 2000年5月 - レオマワールドの「9月から半年間」の休園発表、同時に全社員260人の解雇も発表[12]
  • 2000年8月 - 1日から31日まで「レオマワールド・ラストカーニバル」と題した最終特別営業を実施。8月1日から31日までの来場者数は約30万人。
  • 2000年8月31日 - レオマワールド最終営業日。当日のトータルアテンダンスは約45,000人で昨年同期の1日当り来客数と比較して36,000人の増加だった。
  • 2000年9月1日 - レオマワールドが無期限の休業に入り、事実上の閉園。

旧.レオマワールドは以上の歴史と共に、テーマパークブームの終息と計画の甘さにより経営破綻し2000年(平成12年)9月1日から閉園した。後に両社は2003年(平成15年)に相次いで民事再生法適用の申し立てを行っている(その後会社更生法適用に切り替えた)。 旧.レオマワールド(現NEWレオマワールド)の敷地は(株)レオマが所有していた高松空港の開港予定地を等価交換方式によって国有林と交換した敷地である。 当初の開発計画では、ゴルフ場・遊園地・温泉(ホテル)を含めた「総合レジャーランド」だったが敷地の高低差と周辺環境に配慮した結果、遊園地開発計画に衣替えし「レオマワールド」が開園する形になった。 「レオマワールド」の正式開園前の名称は地元の綾歌町にちなんで「フェスティバルワールド・サンアヤウタパーク」とする予定だった。だが、その名称はあまりに覚えづらい事から、後の「レオマ」の名称が編み出される事になり、一社員の「レジャーは・大西に・任せろ」の頭文字を取るというアイデアが採用された。(大西はレオマ社長大西一の事を指す)。「レジャー」の英語の頭文字はLだが、現在もウェルカムプラザの正面入口などに掲げられているレオマワールド(NEWレオマワールド)の青色のCIロゴは、R・O・Mの三文字を組み合わせて作製したデザインロゴである。1991年のレオマワールド初期開業時にはウェルカムプラザにそれらのロゴは掲げられておらず、同年7月のホテル開業時からロゴマークが掲げられた。

当初計画の総敷地面積は、約184ha、総投資額450億円、年間来場者予想300万人、年間売上目標金額200億円だった。 当初計画と初期計画段階の主な施設は、プラザ、メインゲート付設の世界のショッピングセンター、キンダークラブ(子供のおとぎの国)、スペースシップ(宇宙体験アトラクション)、フェスティバルへの招待、ワンダーアドベンチャー、世界の鳥園、プラサット・ヒンヌ・ヌアンタム、四国物産館、ウォーターガーデン、パターゴルフ、大観覧車、パークホテルだった。

第一期完成後に拡張・造成するとした「レオマワールド第二パーク」の計画では、『マジックストロー』(世界一長いエスカレーター)を上りきったモスク周辺の敷地左に、高台の景観を活かした「大観覧車」と、その奥に「明の十三陵」(展望台)、右に「トップ・ザ・シェフ」と云う名前の大レストランが配置され、現在のプラサット・ヒン・アルンの右奥に「大西美術館」が配置される計画だった。旧オリエンタルトリップ(現在の復活した「オリエンタルトリップ」)は当初計画では「レオマワールド 第二パーク予定地」だったが、当時の香川県内に本格的な動物園や水族館が無かったため、大西一社長の発案で動物園エリアが併設設置される形で開発された。

旧レオマワールドにはをモチーフとしたイメージキャラクター「ペディー」と「ポーリー」など合計13体のキャラクターが存在。旧レオマのイメージを払拭するため旧体制下の「ニューレオマワールド」ではそれらキャラクターの出演と使用は見送られ、レオマフェスティバルパークエリアには、おもちゃ王国のキャラクターが出演し、四国お宝村エリアには「レオ」と「メア」という2体の独自キャラクターが出演したが、新体制下(=大江戸温泉物語グループ体制)ではペディーやポーリーなどのキャラクターを復活させた。また、旧レオマから数えて開園20周年となる2011年1月には丸亀市の成人式にペディーとポーリーが登場した。

現在はホテルレオマの森となっている、かつての「レオマリゾートホテル」はJALホテルズ(ニッコーホテルズインターナショナル)と業務提携をしていた。

1996年(平成8年)、園内に建設設置された水上ジェットコースター「ビバーチェ」の建設資金は(株)レオマの大西一初代社長(故人)が保有していた大西美術館の所蔵品や美術品を売却して捻出したと言われている。

南極探検船のアトラクション「フリーズィングシー」(2004年からはアドベンチャーシップと名称を変えたが、2014年に閉鎖)はリアル感を出すため1991年~1996年までの5年間、本物の氷をアトラクション内部の各所に配置し、アトラクション内の気温を下げるため空調を施すなどの工夫を行っていた。(96年以降、本物の氷は無くなり空調の温度も上がった)「フリーズィングシー」で見る事ができるオーロラを明滅・描画・発光させるレーザーチューブは1991年当時で1本当り3000万円する大変高額な物で、オーロラを描画するための制御装置とプログラムも特注の高価なものだった。(同施設と設備は現在も継続して稼働中)

旧レオマワールドのパーク主題歌は『めざせREOMA WORLD』で、歌手は松崎しげるが担当した。同主題歌は1989年後半に制作され、レオマワールド開園前のTVCMで使用された「女性歌手バージョン」と、現在のNEWレオマワールド園内でも聴く事が出来る「松崎しげる版」の2種が楽曲として存在する。旧レオマワールドの開園を記念して、松崎しげるが来園し1991年7月に開業して間もない園内のホテルで『レオマワールド開園記念 松崎しげるライブ』が行われた。

旧レオマワールド園内で行われたエンターテイメントショー、パレード、アトラクションの各BGMと、園内それぞれのエリアBGMの作曲・編曲は作曲家の神山純一が担当し、中編成のオーケストラ演奏による、ダイナミックで澄んだ曲調の様々な楽曲が、1990年当時の最新デジタル機器によって録音・制作された。(楽曲の一部は現在のNEWレオマワールド園内で行われるエンターテイメントショーやパレードなどで聴く事が出来る。)

新体制が発足した2010年7月17日からニューレオマワールドでは20周年イベントが開催されたが、この「20周年」は旧レオマワールドが開園した1991年(平成3年)4月20日を基準としている。旧体制では旧レオマの歴史はなかったことにされていたが、新体制では旧レオマを尊重する意味で歴史に含めている。また、2015年度から2016年度内は「レオマワールド25周年」として周年記念イベントやパレードなどが行われている。

交通

  • 岡田駅からのシャトルバスは当初コトデンタクシー(現・ことでんサービス)が運行していたが、後にレオマの直営となり、閉園まで運行していた。
    • 開園当初は岡山市倉敷市からの直通バスもあった。瀬戸大橋高速バス1992年(平成4年)に解散しており現存しない)など全4社[13]が運行していた瀬戸大橋特急バスの琴平行き便を延長して開設された。1993年(平成5年)12月に路線自体が廃止された。

エピソード

  • 当時テレビ高知で子供向けの体操番組「レオマワールド キッズスペシャル ハローペディー」が放映されていた。番組のスポンサーと製作はレオマワールド(株式会社レオマ)で、パークの宣伝PR番組としての側面を持っていた。レオマワールドがある香川県でも瀬戸内海放送(以下、KSB)で夕方のステーションブレイクを利用して放送されていた。同番組はパークの閉園に先立ち2000年6月29日に放送を終了。
  • 「ハローペディー」がKSBで放送されていた縁からか、90年代に放送されていたテレビ朝日系の刑事ドラマ「さすらい刑事旅情編」で2度[14]、レオマワールドが香川ロケで登場していた。現在は、西日本放送のテレビ番組「every.フライデー」内のコーナー「パイポー隊長のヒップホップパラダイス!」で、レオマワールドのパイポー隊長が香川県内のダンス教室などを訪問し、一緒にダンスを踊っている。

旧系列資産の引き継ぎ先

園内にあった「大西美術館」はニューレオマワールドには引き継がれず、2006年(平成18年)から水槽メーカーの日プラが加ト吉との合弁で昆虫博物館の「せとうち夢虫館」として使用していたが、2007年(平成19年)8月末で閉鎖された(屋島に移転し、2008年3月に開業したものの2009年(平成21年)3月に閉鎖)。2011年(平成23年)現在も同施設の建物は存在しているが閉鎖区画の為、立ち入る事は出来ない。しかしながら同建物の屋上にはNTTドコモなどの携帯電話基地局が設置されており、それらは稼動し続け園内の一部に電波を送信する役割を担っている。

親会社の日本ゴルフ振興は1993年(平成5年)に徳島県三好郡山城町(現・三好市)に建設したゴルフ場に「レオマ高原ゴルフ倶楽部」と命名している。同社の経営破綻後2005年(平成17年)に事業を引き継いだパシフィックゴルフマネージメントは名称およびレオマワールドと共通のシンボルマークをそのまま使用しているが、現在のニューレオマワールドとは資本・人材を含め関係がない。

高松自動車道豊浜サービスエリア上り線と松山自動車道石鎚山サービスエリア下り線のレストラン等を運営している千登世商事株式会社は兄弟会社であった。日本ゴルフ振興と同時に民事再生法適用の申し立てを行い、現在はパシフィックゴルフマネージメントと同系列である。

レオマワールドに出演する全てのキャラクター及びCIロゴ(企業ロゴ)などの意匠権と著作権、付帯する権利は(株)レオマの関連会社である、AYA PRODUCTIONが保有していたが、2010年春に新体制となった際に大江戸温泉物語グループへ権利移転され、2016年現在も(同)香川県観光開発と(株)レオマユニティーが共同保有し著作権の管理と意匠権の行使、版権許諾事業を継続して行っている。


  1. ^ 新レオマワールドが開園へ/来年4月、温泉など新設 | 全国ニュース | 四国新聞社
  2. ^ 読売新聞 2005年4月16日 大阪朝刊 『「ニューレオマ」再開1年 入場160万人 目標を10万人超える=香川』
  3. ^ “2000年経済トピックス回顧”. 四国新聞(四国新聞社).(2000年12月18日)
  4. ^ レオマなどレジャー事業見直し/加ト吉・山田社長 四国新聞2009年10月30日
  5. ^ “マルナカ「琴参閣」取得/観音寺グランドホテルも”. 四国新聞(四国新聞社).(2010年7月30日)
  6. ^ 「ニューレオマ」経営変わる YOMIURI ONLINE 2010年5月18日
  7. ^ [1]
  8. ^ (cache) 鳥300羽逃げ出す-レオマ動物園 香川のニュース 四国新聞社2004/09/10 09:40
  9. ^ どう変わるニューレオマ−四国新聞社2010年5月23日
  10. ^ RETRIP(2015年3月15日)
  11. ^ フレンズちゃんねる(2015年11月5日)
  12. ^ 国内テーマ・パークの盛衰と今後の方向性に関する一考察
  13. ^ 残りの3社は四国旅客鉄道(JR四国。現在はジェイアール四国バスに分社)・両備バス(現:両備ホールディングス)・下津井電鉄。延伸時点ですでに中国ジェイアールバスが撤退している。廃止まで運行していたのはJR四国と両備バス。
  14. ^ 第4シリーズ第19話「瀬戸大橋・断崖に立つ女・消された記憶」(1992年2月16日放送)と、第7シリーズ第12話「四国逃避行・囮になった女」(1995年1月11日放送)。
  15. ^ レオマリゾートでオールロケ!テレビ東京 サタドラ「女の戦争」のロケ地になりました。 | レオマリゾート・NEWレオマワールド” (2021年6月26日). 2021年7月4日閲覧。






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