オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー
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オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー | |
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監督 | 金田治(ジャパン アクション エンタープライズ) |
脚本 | 米村正二 |
原作 |
石ノ森章太郎 (石森章太郎プロ) |
製作 | |
製作総指揮 | 杉山登(テレビ朝日) |
出演者 | |
音楽 | 中川幸太郎 |
主題歌 |
仮面ライダーGIRLS 「Let's Go RiderKick 2011」 |
撮影 | いのくままさお |
編集 | 須永弘志 |
制作会社 | |
製作会社 | 「レッツゴー仮面ライダー」製作委員会 |
配給 | 東映 |
公開 | 2011年4月1日 |
上映時間 | 93分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 13億3,000万円[1] |
前作 | |
次作 |
|
キャッチコピーは「世界よ、これが日本のヒーローだ!!」[2]。
概要
仮面ライダー生誕40周年記念作品にして、東映創立60周年記念作品。
タイトルの「レッツゴー仮面ライダー」は、『仮面ライダー』の主題歌「レッツゴー!! ライダーキック」へのオマージュである[3]。上映当時の最新ヒーローだった仮面ライダーオーズや、これまでに幾度も劇場版が制作された仮面ライダー電王とともに、仮面ライダー1号・2号がメインを務めたほか、歴代の仮面ライダーが登場する。さらに主役ライダーだけではなく、『オーズ』の仮面ライダーバースをはじめとする平成のサブライダーも参戦し、総勢63名から成る「真のオールライダー」[4]の集結が叶った[注釈 1]。エンドロールでは、スタッフクレジットが仮面ライダーのアスキーアートで表示される部分がある。
また、原作者・石ノ森章太郎原作の特撮作品の『人造人間キカイダー』、『キカイダー01』、『イナズマン』、『快傑ズバット』から主役ヒーロー4人がゲストとして登場[5]。これについて、プロデューサーの白倉伸一郎は当時の子供たちが親になった40年を一区切りと考え、「人それぞれ、ヒーローが異なると思いますが、本作品では当時憧れたヒーローに再会できます」と語っている[5]。また、ライダー勢揃いは劇場版ディケイドで既にやっていることから、これまでにやっていないことをやろうという含みもあって決まったという[6]。
敵側では、昭和・平成の組織・怪人と結託したショッカーが登場。『仮面ライダーディケイド』(劇場版を含む)で再登場したアポロガイスト、シャドームーン、ジャーク将軍、キングダーク、ドラスのほか、『仮面ライダー』のブラック将軍とショッカー首領、『仮面ライダーストロンガー』のジェネラル・シャドウと岩石大首領、『仮面ライダーBLACK』の大神官ダロムが登場する。
世界観は、1971年から多くの仮面ライダーたちが40年に渡って悪と戦ってきたという設定のもと、これまで各作品ごとに独立していた平成ライダーの世界観も昭和ライダーから続いていると位置づけられている。
キャストは、仮面ライダー1号、仮面ライダー2号、仮面ライダーV3をそれぞれ演じた藤岡弘、、佐々木剛、宮内洋の3人が各ライダーの声で出演する[7][注釈 2][注釈 3]。3人での共演はテレビスペシャル『全員集合!7人の仮面ライダー!!』以来である。また、『仮面ライダーW』でWを演じた桐山漣と菅田将暉も友情出演という形で、Wの変身シーンのみだが出演した。ショッカー側でも、ショッカー首領役として最後の声の出演となった納谷悟朗をはじめとする原典と同様のオリジナルキャストが多く配役されている。ブラック将軍(ヒルカメレオン)役には時代劇の斬られ役として知られる福本清三が配役されているが、これは監督の金田治の推薦によるもので、彼は「東映創立60周年記念作品だから、何かの役で出てもらいたかった」と述べている[8]。
2011年3月15日には完成披露試写会が予定されていたが、東北地方太平洋沖地震の影響によって中止された。
あらすじ
火野映司 / 仮面ライダーオーズと相棒のアンクは3体のモールイマジンと戦うが、モールイマジンは偶然居合わせた少年の記憶を辿って過去に逃亡。そこへ、時の列車デンライナーとともに野上幸太郎 / 仮面ライダーNEW電王と相棒のテディが登場し、映司とアンクは彼らとともにモールイマジンの後を追って、1971年11月11日の世界に向かう。
1971年の世界で仮面ライダーNEW電王はモールイマジンを倒すが、その際にアンクは自分以外のグリードが復活していないことを理由にメダルの取り放題を企み、映司やモモタロスたちに阻止される。この時、アンクがセルメダルを1枚落としてしまったことに誰も気づかなかった。
現代=2011年4月の世界に帰還した映司とアンクは、ナオキとミツルの少年2人組にオーメダルをスラれてしまう。後を追って辿り着いたのは見覚えのないスラムで、現れた刑事は怪人に変身した。日本は悪の秘密結社ショッカーによる支配を40年以上も受け、仮面ライダー1号・仮面ライダー2号がショッカー最強の戦士として君臨。これは、例のセルメダルが原因となって生じた時間改変によるものだった。
ショッカーに回収されたセルメダルが、独自に開発されたショッカーメダルに吸収されたことで怪人ショッカーグリードが誕生。ショッカーグリードに敗北した1号・2号がショッカーに洗脳されてショッカーの側に就いたことで仮面ライダーの歴史に歪みが生じ、1号・2号以外のライダーは誕生しないことになってしまった。だが、特異点ゆえに時間の影響を受けない幸太郎と、彼に同行していた映司だけは生き残っていた。そして、ショッカーは後世に現れる多くの大組織と結託し、日本を自らの支配下に置いていた。
ショッカーは世界を完全に制圧すべく、さらなる進攻を開始。映司が現代に留まって怪人連合と戦う一方、幸太郎たちは歴史を修正するために再び1971年の世界に向かう。
注釈
- ^ ただし、一部のライダーや劇場版限定のライダーの大半が登場していない。
- ^ 宮内の場合、自身が主役として出演したズバットの声も担当している。
- ^ 当時の本郷猛と一文字隼人であるという設定上から敢えて声のみでの出演となった[6]。
- ^ パンフレットのキャラクター紹介ではトッコと誤表記されている[9]。
- ^ 同作品では峰信太郎という人物で、本作品とは異なり1971年時点で既に成人である。
- ^ テレビシリーズでは後続組織のゲルショッカーにより制裁・始末されているが、本作品においてはゲルショッカーの存在や、ショッカーとの関連性については全く言及されておらず、また本来ゲルショッカーの幹部であるブラック将軍が、歴史改変が起こる前からショッカーに在籍しているといった差異も存在する。
- ^ 作中、ショッカーに支配された日本は貧富階層の差が激しい優者必勝の社会となっており、廃墟とスラムが蔓延していた。
- ^ 太字はメインで登場するゲストの仮面ライダー。
- ^ こちらの作品は過去の時代に行ってショッカー首領と対面したことになっているなどの違いがある。
出典
- ^ 2011年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
- ^ 公式サイトより[要文献特定詳細情報]。
- ^ “仮面ライダー1号 39年ぶり“主演映画””. スポニチ Sponichi Annex (スポーツニッポン新聞社). (2010年12月28日). オリジナルの2011年9月17日時点におけるアーカイブ。 2013年8月4日閲覧。
- ^ 『東映ヒーローMAX』 Vol.36、辰巳出版、2011年、16-17頁。
- ^ a b “ライダー映画にキカイダーら70年代特撮ヒーロー参戦 ― スポニチ Sponichi Annex 芸能”. (2011年2月26日) 2011年4月1日閲覧。
- ^ a b パンフレット 2011, 「STAFF SPECIAL INTERVIEW 白倉伸一郎」
- ^ a b c d “初代・藤岡弘、も出演!仮面ライダーそろい踏み ― スポニチ Sponichi Annex 芸能”. (2011年1月29日) 2011年4月1日閲覧。
- ^ 『宇宙船』Vol.132、ホビージャパン、2011年4月、89頁、ISBN 978-4-7986-0213-4。
- ^ a b c d e パンフレット 2011
- ^ a b c d e 超全集 2019, p. 31.
- ^ オーズ読本 2011, p. 116.
- ^ OOO 2012, p. 87.
- ^ a b c 特写R 2020, p. 55.
- ^ 特写R 2020, p. 87.
- ^ オーズ読本 2011, p. 125.
- ^ 平成完全超百科 2018, p. 59.
- ^ 超百科 2011, pp. 32–33.
- ^ 怪人伝 2011, p. 297.
- ^ スーパー大図鑑平成 2018, p. 239.
- ^ a b 超全集 2019, p. 96.
- ^ a b c d e 完全超悪 2020, p. 304, 「DESIGNER INTERVIEW 出渕裕・篠原保[仮面ライダーオーズ/OOO]」
- ^ “Twitter / @五島純 悪の組織グリード5”. 2021年3月4日閲覧。
- ^ a b c “Twitter / @五島純 デルザーグリード デストロングリード”. 2021年3月4日閲覧。
- ^ a b c “Twitter / @五島純 ゲルショッカーメダル”. 2021年3月6日閲覧。
- ^ a b “Twitter / @五島純 悪の組織グリード6 ネオショッカー ジンドグマ バダン”. 2021年3月4日閲覧。
- ^ “Twitter / @五島純 ガランダーグリード”. 2021年3月4日閲覧。
- ^ a b “Twitter / @関智一: @nosakana アマゾンライダーとストロンガーと ...”. 2011年4月3日閲覧。
- ^ a b c d “Twitter / @勇吹輝: 小生が演じたのは、ライダーマン、ブラック、ジャ ...”. 2011年4月2日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq ar as at au av aw ax ay az ba bb bc bd be bf “出演情報|株式会社ジャパンアクションエンタープライズ”. 2011年4月2日閲覧。
- ^ キャラクターブック 2011, p. 17, 「渡部秀×高岩成二 対談」.
- ^ a b c クレジットより
- ^ a b c オーズ読本 2011, p. 95, 「『オーズ/OOO』を支えた、仮面の下の勇者たち OOO SUIT ACTOR INTERVIEW 渡辺淳」
- ^ “映画館が身近なレジャーとして盛況に! 前年比2倍の映画興収も”. シネマトゥデイ. 2011年4月5日閲覧。
- ^ “震災の影響映画館にも…前年比割れの興収自粛ムードも影響 そんな中強いのは『仮面ライダー』2週連続1位に”. シネマトゥデイ. 2011年4月13日閲覧。
- ^ “GW前に強力作が続々公開の中『コナン』が首位獲得!『クレヨンしんちゃん』も初登場2位に!”. シネマトゥデイ. 2015年9月22日閲覧。
- ^ 高岩成二 2021, p. 221.
- ^ “東映特撮YouTube Officialからのお年玉!「仮面ライダー×仮面ライダー オーズ&ダブル feat.スカル MOVIE大戦 CORE」他劇場版作品をドドンと3連発!!”. 東映 (2019年12月27日). 2019年12月28日閲覧。
出典(リンク)
- 1 オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダーとは
- 2 オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダーの概要
- 3 本作品オリジナルの登場人物
- 4 仮面ライダーオーズ タマシーコンボ
- 5 ショッカー
- 6 関連アイテム・技
- 7 キャスト
- 8 スタッフ
- 9 音楽
- 10 他媒体展開
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