1回目-7回目
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/01/19 16:07 UTC 版)
「LZ 130 (飛行船)」の記事における「1回目-7回目」の解説
1回目(1938年9月14日) 処女飛行は、命名式の直後にフーゴー・エッケナー博士の指揮で行われた。7時50分に、主に航空省の役人とツェッペリン社の役員からなる74人を乗せてフリードリヒスハーフェンを離陸した。建造に携わった者や技術者たちも搭乗していた。エンジンは飛行船がおよそ100mの高さに達してから始動した。グラーフ・ツェッペリンII号はミュンヘン、アウクスブルクおよびウルムを通過し、合計925kmを飛んで午後1時30分にフリードリヒスハーフェンに戻った。フーゴー・エッケナーはこの飛行について「満足」であり「成功」した、と評価した。 2回目(1938年9月17日 - 18日) 2回目の飛行は、フーゴー・エッケナー博士とハンス・フォン・シラー船長の指揮下に合計85人を乗せて行われた26時間のテスト飛行であった。開始は1938年9月17日の午前8時8分だった。その朝は、ボーデン湖の上で各種の測定に費やされた。正午に飛行船は北に向けて出発し、12時15分にシュトゥットガルト、13時15分にフランクフルトを通過し、アイゼナハおよびアイスレーベンに向かった。夕刻にはベルリンに達した。そして低高度で何度も周回したあと、ハンブルクに向けて出発した。ワッデン海のエルベ川河口の上では更に調整と試験が行われた。その後、ミンデンを越えてフランクフルトに行き、さらにボーデン湖へと直接向かうコースを飛んだ。着陸場が霧で閉ざされていたため飛行船はフリードリヒスハーフェン上空で大きく旋回することを余儀なくされたが10時17分、2,388kmの飛行を終えて着陸した。レーヴェンターラーの格納庫に格納されたのは11時少し前だった。 3回目(1938年9月22日) 3回目の試験飛行は8時13分から19時30分にかけて行われ、ミュンヘン・ウィーン間の周回コースを1,215kmにわたって飛行した。 4回目(1938年9月25日) ハンス・フォン・シラー船長の指揮のもと、11時頃に飛び立ち、40名の乗組員と34名の乗客を乗せて約7時間にわたって764kmを飛行した。高高度試験も行われた。飛行のほとんどは約2,000mの高度で行われ、大量のガスを排出する必要も生じなかった。また大気中の静電気試験も行われた。 5回目(1938年9月27日) 航空省のための11時間連続試験飛行。「Funkbeschickung(方向探知装置の較正)」の試験の目的のため、ラジオ・ビーコンがライン=マイン飛行場に準備された。天気は良かったにもかかわらず、靄を含んだ空気が試験を妨げ、較正は完全には成功しなかった。この問題は、後日の試験でも発生した。一方、「Ballastwassergewinnungsanlage(バラストを節約するための水回収システム)は初めての成功を収めた。節約できたバラストは3トン半に及んだ。そしてこの装置の防音効果によって、エンジン音の静粛化も実現した。 6回目(1938年9月28日) ザムト船長の下、航空省のための追加試験飛行。中でも、静電荷がヒンデンブルク号の事故を引き起こしたのかどうか調査と試験を目的とした。そのため、試験飛行は特に雷雨を衝いて行われた。通常の気象状況での飛行では役に立つ結果は得られなかった。飛行船は嵐の前面の比較的穏やかな部分を飛行し(ガス嚢はやや緩く保たれていた)、過圧弁が水素を放出するのを防いだ。試験飛行はほぼ26時間継続し、2,500km.を飛行した。バラスト水回収システムはおよそ9トンの水を生みだし、技術者の期待通りの結果となった。 7回目(1938年10月31日) 前回と同じくザムト船長の指揮下、2:15頃に開始された。これは最後の点検飛行であるとともに、フランクフルト飛行場への移動飛行であった。目的地へは出発からほぼ25時間後の15:10頃に、2,100kmを飛行して到着した。飛行船と乗組員は新しい母港で大管区指導者(ガウライター)シュプレンガーの歓迎を受けた。この飛行の後、1938年11月14日に、LZ 130は、「Luftschiff-Zulassungsschein(飛行船登録証)」を受領した。これによって晴れて公式な登録と航行許可が得られたことになるが、乗客や貨物の搭載は禁止されていた。
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