バラスト
船舶用語で、船に積み込むおもりのこと。貨物を積載していない航路において、船が不安定になるのを防ぐため、積荷代わりに船に積載される。現在では主に海水が船のバラストとして利用されている(バラスト水)。
これまでは、海水であれば、出港時に海水を吸い上げてバラストとして用い、貨物を積む前に排出すればよいと考えられてきた。ところが最近では、バラスト水にプランクトンなどの水生生物が含まれ、バラスト水と共に遠く離れた海域で排出されることにより、外来生物として当地の生態系に影響を及ぼすことが懸念されている。
2004年にはバラストタンクに専用のバラスト水処理装置を搭載し、バラスト水や沈殿物を排出する前に基準値(バラスト水排出基準)以下まで浄化を行うことを取り決める「バラスト水管理条約」が採択された。批准国の貨物船は、バラストタンクに専用の装置(バラスト水処理装置)を設置し、基準値以下まで浄水を行ってからでなければバラスト水を排出できなくなる。条約は、2010年現在、批准国が発効基準を満たしていないためにまだ発効していない。
ballast
「ballast」の意味・「ballast」とは
「ballast」は、船や飛行機などの乗り物の安定を保つために用いられる重りのことを指す。また、建設工事においては、線路や道路の下に敷かれる砂利や石のことを指すこともある。電気工学では、電流の流れを制御する装置のことを指す。「ballast」の発音・読み方
「ballast」の発音は、IPA表記では /ˈbæl.əst/ となる。カタカナ表記では「バラスト」と読む。日本人が発音する際には、「バラスト」となる。「ballast」の定義を英語で解説
Ballast refers to a heavy substance placed in such a way as to improve stability and control. In construction, ballast can refer to the gravel or crushed rock laid in the foundation for a road or railway track. In electrical engineering, a ballast is a device that controls the flow of electrical current.「ballast」の類語
「ballast」の類語としては、「counterweight」、「weight」、「load」などがある。これらの語はいずれも重りや荷物を指すが、用途や状況によって使い分けられる。「ballast」に関連する用語・表現
「ballast」に関連する用語としては、「stability」(安定性)、「counterbalance」(釣り合いをとること)、「equilibrium」(均衡)などがある。これらの語は、物体の安定性やバランスを保つための重要な要素を表す。「ballast」の例文
1. The ship took on more ballast to stabilize.(その船は安定するためにさらにバラストを積んだ。)2. The ballast helps to keep the boat upright.(バラストは船が直立するのを助ける。)
3. The ballast in the light fixture regulates the electrical current.(照明器具のバラストは電流を調節する。)
4. The train tracks were laid on a bed of ballast.(列車の線路はバラストの上に敷かれた。)
5. The ballast was adjusted to maintain equilibrium.(バラストは均衡を保つために調節された。)
6. The ballast is an essential part of the ship's design.(バラストは船の設計の重要な部分である。)
7. The ballast provides stability to the structure.(バラストは構造物に安定性を提供する。)
8. The ballast was made of heavy stones.(バラストは重い石で作られた。)
9. The ballast tank was filled with water.(バラストタンクは水で満たされた。)
10. The ballast was removed to lighten the load.(荷物を軽くするためにバラストが取り除かれた。)
バラスト【ballast】
バラスト
【英】: ballast
船舶が貨物を積まずに航海する場合に、船舶の喫水を深くすることにより、安定性を増加し、推進器を十分に水中に沈下させるために積む加重物体をいう。 船の喫水(脚)を作ることから、脚荷{あしに}とも呼ばれる。一般貨物船のバラストとしては固体重量物(砂、れき)などを使用する場合もあるが、タンカーや鉱石船などでは海水を使用し、天候に合わせて任意に調整できる。大型タンカーには専用のバラスト・タンクが設けられており、貨油管および貨油ポンプからなる貨油管系とバラスト注排水のための管系とは完全に分離されているため、バラスト専用タンクへの注排水は荷役中でも可能である。大型タンカーでもバラスト専用タンクのみでは喫水が十分とれない船もあり、このような船は荷揚げ後の貨油タンクにバラストを注水する。小型タンカーではバラスト専用タンクを備えている例は少なく、荷揚げ後の貨油タンクにバラストを注水する場合が多い。これらの場合はバラスト水には油が混在し、バラストを海中に排出する際に油濁を起こす原因となる。1983 年 10 月 2 日に、MARPOL 73/78 条約が発効し、その内容は「海洋汚染および海上災害の防止に関する法律」に盛り込まれ、バラスト水の排出による油濁を防止するために、これら条約あるいは法律ではバラストの注排水について船舶の大きさと建造時期などにより、構造、設備要件および取扱いが厳重に規制されている。 |
バラスト
バラスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 02:56 UTC 版)
バラスト(ballast) は、乗り物(本来は船舶)の重量を増したり重量のバランスを取ったりするために積み込む重し。日本語では脚荷[1]、底荷という。
- ^ 池田勝, 古今(こきん)用語撰」『らん:纜』 1998年 42巻 p.33-38, doi:10.14856/ran.42.0_33、2020年6月19日閲覧。
- ^ サントリーウイスキーティーチャーズ - サントリー
バラスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 00:42 UTC 版)
「ソード・ワールドRPGリプレイ第3部」の記事における「バラスト」の解説
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バラスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 07:09 UTC 版)
タンカーなどの貨物船は、積荷がない時にバランスをとるため、船底に海水を取り込んでバラスト水として利用している。
※この「バラスト」の解説は、「海水」の解説の一部です。
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バラスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/25 01:24 UTC 版)
詳細は「バラスト」および「バラスト水」を参照 船において、船底に置く重量物をバラストという。今日では船底にタンクを設け、そこに水を注入する事でバラストとすることが多い。主には船の重心の位置を低く寄せる事で船の安定性をます効果を期待している。潜水艦においても、浮力を調整する目的で艦体内にタンクを設け、そこに注入する水を増減させるような構造を有しており、これもバラスト(バラストタンク)と呼ぶ。飛行船や気球などにおいて、やはり浮力を調整する目的で、砂袋などの重しを載せることが行われており、これもまたバラストと呼ばれる。
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