しんせい
名称:第1号科学衛星しんせい
小分類:科学衛星
開発機関・会社:宇宙科学研究所(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
運用機関・会社:宇宙科学研究所(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
打ち上げ年月日:1971年9月28日
運用停止年月日:1973年6月
打ち上げ国名・機関:日本/宇宙科学研究所(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))
打ち上げロケット:M-4S
打ち上げ場所:鹿児島宇宙空間観測所(KSC)
国際標識番号:1971080A
第1号科学衛星しんせいは、電離層、宇宙線、短波帯太陽雑音などの観測を目的に開発された日本初の科学衛星です。
おおすみ、たんせいで修得した技術を生かして打ち上げられ、電離層や宇宙線などの観測を約2年間、行ないました。
しんせいでは太陽電池を使用していますが、打上げ初期では過充電のために化学電池が加熱しすぎないように、苦労して管制されました。このため「この衛星は科学衛星ではなく、電源衛星だ」との笑い話が出たほどでした。
しんせいでは太陽光が当たるときに太陽電池で化学電池に充電し、日陰時にこれを放電して各種機器に電力を供給しています。太陽電池は宇宙線の影響で性能が低下するため、そのことを考慮して衛星の寿命末期でも機器が稼働するように太陽電池の容量を多目に設定すると、逆に打上げ初期には過充電になり、化学電池が加熱して損傷してしまいます。このような事故は電離層観測衛星うめが起こし、電池の温度上昇のため、機能停止になってしまいました。
1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
直径75cmの球とそれを1周するようにつけられた26の平面で構成されています。26の平面の表面には5,185枚の太陽電池と、ニッケル・カドミウム化学電池が取り付けられています。重量は約66kgです。
太陽電波観測装置、電離層プラズマ観測装置、宇宙線観測装置などをのせています。
2.どんな目的に使用されたの?
電離層、宇宙線、短波帯太陽雑音などの観測を目的に開発されました。
3.宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの?
南米大陸付近の異常な電離帯を見つけ、中南米地帯での異常カウントを発見するなどの成果をあげ、2,048周目の1972年3月まではデータ・レコーダが作動し、8,056周目の1973年6月まで日本上空のリアルタイム・データを送り続けました。
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