第1次材料実験
初の本格的な宇宙実験として多くの実験
宇宙空間は重力が非常に小さいこと、ほぼ真空の空間が広がっていること、また豊富な太陽エネルギーを使えることなど、地球上にはない特性を利用することで、わたしたちの社会に非常に大きなメリットをもたらしてくれるものと期待されます。
「ふわっと'92」は初めておこなわれる本格的な宇宙実験としてできるだけ多くの実験をおこなうこと、わが国初の有人宇宙飛行をおこなうための日本人搭乗科学技術者(PS)を搭乗させること、またそれに先立って、PSの選抜・訓練・健康管理などをできるだけ自主技術によって進め、この分野の技術・経験をたくわえることなどを目的としました。
日本人初の毛利衛宇宙飛行士が大活躍
第1次材料実験(ふわっと'92)は、NASAのスペースシャトルを利用して宇宙開発事業団(現 宇宙航空研究開発機構(JAXA))がおこなった日本とアメリカ共同の実験です。1992年9月、日本人としてはじめてスペースシャトルに乗り込んだ毛利衛宇宙飛行士が、8日間にわたり34テーマの実験をしました。
その内容は、地上ではなかなかできない結晶や合金をつくったりする22の材料実験と、12の生命科学(ライフサイエンス)実験です。ライフサイエンス実験には、重力のないところでコイが宇宙酔いをするかとか、持ち込んだにわとりの卵の中でひよこが正しく成長するかなどがあります。地上からは向井千秋、土井隆雄両搭乗部員が毛利宇宙飛行士の実験を支援しました。
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