燃料としての利用
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「水素化アルミニウム」の記事における「燃料としての利用」の解説
水素化アルミニウムは質量の10%を水素が構成し水素貯蔵の方法として有効である。148g H2/Lの水素を含みこれは液体水素の2倍の体積密度に相当する。 また、ロケット燃料に用いると出力が10%は向上するとされる。 水素化アルミニウムは製造中などにおいて容易に酸化され表面に酸化被膜が生じることがある。これがつくと熱分解が抑制され水素放出の温度が高くなる。温度を上げると熱膨張の差で酸化被膜が割れ水素が放出される。
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燃料としての利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/20 05:10 UTC 版)
モータースポーツ、特にドラッグレースでより大きな出力を得るための燃料として用いられ、もっぱら「ニトロ」あるいは単に "fuel" と呼ばれる。 ニトロメタンは分子内に酸素を含んでいるため、ガソリンなどの炭化水素と比べて酸素の消費量が少ない。 4 CH 3 NO 2 + 3 O 2 ⟶ 4 CO 2 + 6 H 2 O + 2 N 2 {\displaystyle {\ce {{4CH3NO2}+ 3O2 -> {4CO2}+ {6H2O}+ 2N2}}} ガソリン1キログラムの燃焼には14.6キログラムの空気が必要だが、ニトロメタンは1.7キログラムで済む。エンジンのシリンダーはストロークごとに限られた体積の空気しか取り込めないから、ニトロメタンは1ストロークでガソリンの8.7倍燃焼することができる。しかしながらニトロメタンのエネルギー密度は低い。ガソリンが 約 42–44 MJ/kg を放出するのに対し、ニトロメタンは 11.3 MJ/kg である。これらを総合すると、ニトロメタンは一定量の酸素に対しガソリンの2.3倍の出力を持つことになる。 一液式推進剤としても利用される。外部から酸素を供給することなく燃焼する。 4 CH 3 NO 2 ⟶ 4 CO + 4 H 2 O + 2 H 2 + 2 N 2 {\displaystyle {\ce {4CH3NO2 -> {4CO}+ {4H2O}+ {2H2}+ 2N2}}} 燃焼速度はおよそ 0.5 m/s で、これはガソリンよりいくらか高い。ゆえに高スピードのエンジンに適している。燃焼温度もいくぶん高く、約 2,400 ℃ である。しかしながら、高い蒸発熱 0.56 MJ/kg と燃料としての流速の速さのため吸入の際の冷却効果も高く(メタノールのおよそ2倍)、結果として過度の温度上昇は起こらない。トップフューエルドラッグレーシング (Top Fuel dragracing) のエンジンではこの効果のみによってエンジンの冷却を行う。 通常、ニトロメタンは空気をあまり含ませずに使用する (Rich Air-Fuel Mixture)。空気中の酸素が無くても出力をあげることができること、ひどいノッキングや過早着火(プレイグニション)を起こしやすいことが理由として挙げられる。しかし、空気の含有量が少ないと着火が起こりにくくなったり、燃焼速度の低下などの問題の原因となる。 空気含有量の少ないものが使われた場合は水素と一酸化炭素が燃焼の生成物となるが、これらのガスあるいは未燃焼の燃料が排気管の末端で大気と接触した場合、発火することが多い。このため排気系から華々しく炎をあげながら走行するさまが見られる。 少量のヒドラジンを添加すると、より高い出力が得られる。ヒドラジンはニトロメタンと爆発性の塩を形成し、これはニトロメタン分子中の酸素のみによって燃焼する。この混合物は不安定なので、取り扱う際の安全性に留意する必要がある。 ラジコン飛行機やラジコンカーの「グロー燃料」の一般的な主成分は、メタノールとニトロメタン、潤滑油である。ニトロメタンの含有量は 0% から 65% だが、高価なため 30% を超えるのはまれである。潤滑油には主にひまし油や合成油が使われる。適量のニトロメタンはエンジンの出力を増加させる傾向を持つが、しばしば吸気能力が性能を制限する要素となる。また、適切な空気/燃料比への調節など、エンジンの調整がしやすくなる。 環境問題から、アメリカ合衆国やEUでは模型用として使用を規制する動きがある ニトロメタンはロケット燃料としても用いられる。
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