構想と建設とは? わかりやすく解説

構想と建設

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 04:17 UTC 版)

ポートアイランド」の記事における「構想と建設」の解説

戦後高度経済成長期に、神戸港港湾貨物取扱量予想上の伸び示し、これにより入港船の滞船慢性化していた。神戸市新港第7突堤・第8突堤兵庫突堤摩耶埠頭などの建設により、港湾施設増強努めるものの滞船減少するきざしがなく、それをさらに上回る勢いで貨物量は増加する一方であった。また、当時明治時代建設され新港突堤中心に運用されていたが、いずれも施設古く、特に世界海運界のコンテナ化が進むなかで、従来の狭い埠頭ではコンテナヤードとしての利用は困難であった。そのため、新たに建設する埠頭は、バース数の多く大規模なものを早急に建設する必要が生じた加えて背後市街地では開発がしつくされ港湾付随する貿易関連などの諸施設用地などの取得きわめて困難で、新たにこれらの用地確保造成する必要があった。一方都市施設対す市民要求多様化し政治経済、商業文化等の都市機能受け入れることのできる新しい都市空間創造が必要となった。これらのことから、1963年11月最初ポートアイランド構想浮上した計画にあたっては、 世界海運界のコンテナ化対処し従来櫛形突堤では求められなかった広い埠頭コンテナバース建設する。 外貿貨物量の急増対処し大幅な定期船バース増加をはかる。 バース使用のいっそうの効率化をはかるため、専用貸付方式実施する。 高度の機械化荷役をはかるとともに、経岸荷役促進し荷役費の軽減をはかる。 造成用地神戸港将来の発展のために利用し業務商業用地貿易関連産業用地都市再開発用地交通ターミナル住宅用地緑地公園等を配置しうるおいのある港湾都市づくりをすすめる。 の5つ目標掲げられた。 このような方針もとづいて新港突堤の南に扇状にひろがる第2防波堤第3防波堤囲まれ水面にE字型の人工島として計画されたのがポートアイランドである。1966年2月28日の「ポートアイランド埋立基本計画」によりポートアイランド誕生への第1歩踏み出された。同年4月14日には、早くも護岸工事着工され翌年1967年4月7日には高倉山中心に横尾名谷および西神総合運動公園地区広範囲土砂や、建設残土合わせた約8千万m3の土砂によって埋立開始された。掘削され跡地須磨ニュータウン中核をなす住宅地へと開発され、「山、海へ行く」を合言葉としてこれら一体の開発進められた。埋立工事神戸市が、防波護岸物揚場、危険品バース運輸省第三港湾建設局が、コンテナバース、ライナーバースは阪神外貿埠頭公団が、それぞれ設計施工担当。底開式バージのほか、新たに開発されたバケットホイール式アンローダー・シフタブルコンベヤシステム等により揚土埋立サンドドレーン工法プレロード工法振動締固め工法等の地盤沈下対策行いながら、着工より15年歳月をかけて建設進められた。 1981年2月4日ポートアイランド合同完工が行われ、埋立面積436ha、全体事業費5,300億円(港湾施設設備1,477億円、埋立地造成742億円、公園緑地整備99億円、交通関連施設整備637億円、都市機能上物整備2,345億円)、埋立土量8,000m3、計画人口約2万人計画戸数約6,500戸の、竣工当時世界最大人工島として、埋立完了したまちびらきに合わせポートピア'81神戸ポートアイランド博覧会)が開催された。当初予想大幅に上回る入場者が訪れ地方博内で最多入場者数記録し(現在でも記録破られていない大成功収めたその後地方博ブームさきがけとなったほか、まちびらにあたって博覧会開催するという手法横浜博覧会横浜市みなとみらい21地区)など各地用いられるようになったポートアイランド基本的施設として、ポートスクエア・インターナショナルスクエア・総合業務センター・コミュニティスクエア・マリンパークの5つ基本ゾーン設定された。ポートスクエアは埠頭港湾機能、インターナショナルスクエアは多目的広場・インターナショナルトレードセンター・エキゾチックタウン、総合業務センターポートアイランド総合管理運営機能コミュニティスクエア住宅生活機能マリンパークは海や港に接す公園としてそれぞれ整備が行われ、これらは都市緑地軸でつながれている。

※この「構想と建設」の解説は、「ポートアイランド」の解説の一部です。
「構想と建設」を含む「ポートアイランド」の記事については、「ポートアイランド」の概要を参照ください。

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