本朝文粋とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 文芸 > > 本朝文粋の意味・解説 

ほんちょうもんずい〔ホンテウモンズイ〕【本朝文粋】

読み方:ほんちょうもんずい

平安中期漢詩文集。14巻藤原明衡(ふじわらのあきひら)撰。康平年間(1058〜1065)の成立か。嵯峨天皇から後一条天皇までの約200年間の漢詩文427編を、「文選(もんぜん)」に倣って39類に分類したもの。


本朝文粋

読み方:ホンチョウモンズイ(honchoumonzui)

平安時代漢詩文集。藤原明衡撰。


本朝文粋

主名称: 本朝文粋
指定番号 2505
枝番 00
指定年月日 1998.06.30(平成10.06.30)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書
員数
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文:  平安時代中期藤原明衡生年未詳一〇六六)が編んだ一四からなる漢詩文集で、嵯峨天皇から後一条天皇治世まで二百年間における学者文人など六八人の詩文四三二篇を収録する
 猿投神社伝来した写本は、巻第二が一冊、巻第十三は二巻・一帖の三本存しいずれも鎌倉時代書写になる。巻第二は、詔、位記、符や意見封事などの公的な文章収めなかでも三善清行の『意見封事十二箇条』がとくに知られている。巻第十三は巻第十四と並び祭文表白願文諷誦文など神事仏事に関する文章収める
 巻第二は、旧巻子冊子改装したもので、文書翻した料紙三五紙に押界を施し一紙二二行(現半葉一一行)、行二〇前後丁寧な筆致をもって書写され、「□朝文粋巻第二」の首題次いで標目以下、本文、尾題までをほぼ完存する文中には、一部本文同筆にて墨仮名点・返点・合符があり、稀に校異声点がみえる。紙背には永仁六年(一二九八)九月日某注進状案、正安二年(一三〇〇)閏七月熱田社領時光・恒正名百姓申状案をはじめとする熱田社領関係の文書があり、本巻鎌倉時代後期熱田所縁人物によって書写されたことを伝えている。
 巻第十三は、筆跡異な三本写本伝わっている。このうち、巻第十三残巻の一巻は、楮紙墨界施して料紙用い一紙二一行、行一九前後にやや速筆をもって書写される。巻首欠き、「願文上」の標目途中より、本文は「勸學院佛名廻文」の末行までの一〇紙分で、計一〇篇を存する文中には本文同筆にて墨仮名点・返点および墨声点全文わたって付され、まま墨書校合がある。書風等よりみて鎌倉時代中期下らぬ写本考えられる。なお、欠失部分天理大学所蔵となっている。
 巻第十三残巻の一帖は、料紙漉返紙打紙)を用い本文は半七行、行一四字宛に暢達した書風をもって書写される。紙数三〇紙で、首尾欠き標目途中より、本文匡衡の「左大臣家供養浄妙寺願文」の途中までの計一二篇を存する文中には全文にわたり本文と略同筆にて墨仮名点・返点・合符および声点稠密に付されている。書風等よりみて鎌倉時代中期書写本認められる
 巻第十巻の一巻は、楮紙墨界施した料紙用い天地界線とらわれずに、草体書写される。本文大江朝綱の「朱雀院平賊後被修法願文」に相当する部分より、巻末の尾題までを存する文中には墨仮名点・返点・合符および声点全文わたって付されており、まま墨傍注校異がある。本文が五篇のみの巻ではあるが、鎌倉時代後期さかのぼ古写本として重要である。
 『本朝文粋』は、主に文章作成の手本として用いられた関係から、利用頻度の高い特定の巻が単独書写されることが多く、この猿投本も、こうした遺例一つであると思われるこのように鎌倉時代写本まとまって伝来していることは、省略改変多く加えられている『本朝文粋』本文の校勘のうえで価値があり、また同書利用享受あり方考えるうえでも注目される

本朝文粋〈巻第六残巻/〉


本朝文粋〈(巻第一欠)/〉

主名称: 本朝文粋〈(巻第一欠)/〉
指定番号 1776
枝番 00
指定年月日 1956.06.28(昭和31.06.28)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書 第十三、建治二年閏三月書写奥書
員数 13巻
時代区分 鎌倉
年代 1276
検索年代
解説文: 鎌倉時代作品

本朝文粋〈巻第十三、十四/〉

主名称: 本朝文粋〈巻第十三、十四/〉
指定番号 1879
枝番 00
指定年月日 1958.02.08(昭和33.02.08)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書
員数 6巻
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文: 鎌倉時代作品

本朝文粋〈巻第十二、十四/〉


本朝文粋〈巻第十四/〉

主名称: 本朝文粋〈巻第十四/〉
指定番号 2124
枝番 02
指定年月日 1964.01.28(昭和39.01.28)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書 建保五年六月八日貞円書写奥書
員数 1冊
時代区分 鎌倉
年代 1280/1217
検索年代
解説文: 鎌倉時代作品
重要文化財のほかの用語一覧
書跡・典籍:  本朝文粋  本朝文粋  本朝文粋  本朝文粋  本朝文粋巻第六  本朝文粋巻第十三残巻  本朝文粋零本

本朝文粋

読み方:ホンチョウモンズイ(honchoumonzui)

分野 漢詩文

年代 平安後期

作者 藤原明衡〔編〕


本朝文粋

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/28 01:37 UTC 版)

本朝文粋』(ほんちょうもんずい)は、平安時代後期に編まれた漢詩文集[1]。全14巻[1]藤原明衡[1]嵯峨天皇から後一条天皇までの時代に生きた68人の漢詩文427編を収める[1]。書名は宋の姚鉉(ようげん)が編んだ『唐文粋』に依ったものと見られる[1]。読み方は「ぶんすい」とする書物もあるが、「もんずい」と呼ぶのが一般的である[1]


注釈

  1. ^ 兼明親王は臣籍降下して源兼明となり左大臣にまで昇任したが、藤原頼忠を左大臣に就けるため、親王に復帰させられ中務卿(名誉職)になった。この人事に憤慨した兼明親王による漢詩。
  2. ^ 男性器を擬人化した「鉄槌」を主人公にした戯文。羅泰は仮名で、藤原明衡の作(『新猿楽記』にも「鉄槌」の語がある)とも言われるが不明。

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n 日本古典文学大辞典編集委員会『日本古典文学大辞典第5巻』岩波書店、1984年10月、495-496頁。 


「本朝文粋」の続きの解説一覧



本朝文粋と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「本朝文粋」の関連用語

1
蒙霧 デジタル大辞泉
100% |||||


3
100% |||||

4
虎牙 デジタル大辞泉
100% |||||



7
三遅 デジタル大辞泉
96% |||||

8
兼明親王 デジタル大辞泉
96% |||||

9
湛湛 デジタル大辞泉
96% |||||

10
藤原明衡 デジタル大辞泉
96% |||||

本朝文粋のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



本朝文粋のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2024 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの本朝文粋 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS