国家神道とは? わかりやすく解説

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こっか‐しんとう〔コクカシンタウ〕【国家神道】


国家神道

読み方:コッカシントウ(kokkashintou)

政治利用され国教性格をもった神社神道


国家神道(こっかしんとう)


国家神道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/18 08:32 UTC 版)

国家神道(こっかしんとう、旧字体國家神󠄀道󠄁)は、近代天皇制下の日本において作られた一種の国教制度[1][2]、あるいは祭祀の形態の歴史学的概念である。 皇室の祖先神とされる天照大神を祀る伊勢神宮を全国の神社の頂点に立つ総本山とし、国家が他の神道と区別して管理した「神社神道(じんじゃしんとう)」(神社を中心とする神道)を指す語である[3]


注釈

  1. ^ 具体的には「安寧秩序ヲ妨ケス」は主として刑法犯に抵触しない事を指し、「臣民タルノ義務ニ背カサル」は20条・21条に明記された兵役と納税の義務は宗教上の理由で拒否することが出来ない、という見解であった。
  2. ^ 美濃部達吉筧克彦は「神社を格別として、神道を国教としたのは不文憲法に基づくものであるとの学説を主張した。」(葦津珍彦 1987, p. 132)
  3. ^ 神社局は「国民カ神社ニ参拝シマスノハ我カ国体ノ本義ニ基ク当然ノ責務」(1939年1月、帝国議会用資料「宗教団体法案ニ関スル質疑応答資料」)としている。
  4. ^ 神社が保有する森林(鎮守の森)を材木として財源にする狙いがあったといわれる。
  5. ^ アーサー・ポンソンビーによれば、これは戦争遂行のためのプロパガンダに用いられる要素の一つでもある[50]

出典

  1. ^ a b 日本大百科全書』(小学館)”国家神道" コトバンク
  2. ^ a b 佐木秋夫 (25 April 1972). "国家神道". 世界大百科事典. Vol. 11 (初 ed.). 平凡社. p. 270. {{cite encyclopedia}}: |access-date=を指定する場合、|url=も指定してください。 (説明) コトバンク 世界大百科事典「国家神道」
  3. ^ a b c 岩井洋『知恵蔵』(朝日新聞社)”国家神道" コトバンク
  4. ^ a b c d 國學院大學日本文化研究所編「国家神道」『神道事典』弘文堂(1999年)129頁
  5. ^ a b c d e f g h i j 新田均「最近の動向を踏まえた「国家神道」研究の再整理 (第30回 宗教法制研究会・第64回 宗教法学会)」『宗教法』第32巻、宗教法学会、2013年10月、21-44頁、ISSN 0288-6820NAID 120006779224 
  6. ^ a b 井上順孝 2006, p. 134.
  7. ^ a b プレステップ神道学, p. 79.
  8. ^ 国家神道とは何だったのか(1987), p. 132.
  9. ^ 国家神道とは何だったのか(2006), p. 80.
  10. ^ 国家神道とは何だったのか(2006), p. 40-41.
  11. ^ a b 神社本庁編『神社のいろは 続』扶桑社(2006年)153頁
  12. ^ 国家神道とは何だったのか(2006), p. 109,114-115.
  13. ^ 国家神道とは何だったのか(2006), p. 109,114-115頁.
  14. ^ 国家神道とは何だったのか(2006), p. 136.
  15. ^ 井上順孝 2006, p. 136.
  16. ^ プレステップ神道学, p. 75.
  17. ^ a b c プレステップ神道学, p. 77.
  18. ^ a b c プレステップ神道学, p. 80.
  19. ^ プレステップ神道学, p. 83.
  20. ^ 神社本庁編『神社のいろは 続』扶桑社(2006年)151頁
  21. ^ 神社本庁編『神社のいろは 続』扶桑社(2006年)150頁
  22. ^ プレステップ神道学, p. 81.
  23. ^ 神社本庁編『神社のいろは 続』扶桑社(2006年)156-157頁
  24. ^ プレステップ神道学, p. 155.
  25. ^ a b 神社本庁編『神社のいろは 続』扶桑社(2006年)155頁
  26. ^ a b c d e f 沼部春友・茂木貞純編『神道祭祀の伝統と祭式』戎光祥出版(2018)62-67頁
  27. ^ a b c d e 山崎雅弘 2015.
  28. ^ a b c 岡田莊司『日本神道史』吉川弘文館(2010)270-271頁
  29. ^ 『戦後宗教回想録』新日本宗教団体連合会調査室、1963
  30. ^ 島薗進「天皇と神道思想」、慶應義塾大学出版会『日本は「右傾化」したのか』 ISBN 978-4-7664-2694-6 収録
  31. ^ 阪本是丸『国家神道形成過程の研究』p.305-306、岩波書店、1994年
  32. ^ 加藤玄智『東西思想比較研究』明治聖徳記念学会、1924年
  33. ^ a b 桂島 宣弘 民衆宗教の宗教化・神道化過程 ――国家神道と民衆宗教――
  34. ^ 宮地直一『神祇史大系』明治書院、1941年。
  35. ^ 阪本是丸「内務省の「神社非宗教論」に関する一考察」「國學院雑誌」2003年11月p310。
  36. ^ 宮沢俊義『憲法講話』(第2版)岩波書店岩波新書〉、1967年6月1日(原著1967年4月20日)、pp. 28-29頁。 
  37. ^ 「国家神道」研究の四〇年
  38. ^ 島薗進 2010.
  39. ^ 山口, pp. 54–55.
  40. ^ 山口, p. 55.
  41. ^ 『増補改訂 近代神社神道史』神社新報社、1986年12月1日、89-95頁。 NCID BN0105426X 
  42. ^ 國學院大学日本文化研究所『縮刷版 神道事典』弘文堂、1999年5月15日、779頁。ISBN 433516033XNCID BA41363654 
  43. ^ 山口, p. 56.
  44. ^ 山口, p. 57.
  45. ^ 山口, p. 59.
  46. ^ 山口, pp. 59–60.
  47. ^ 山口, p. 61.
  48. ^ 【論評】靖国参拝を可能にするカトリックの理論(田口芳五郎『カトリック的国家観:神社参拝問題を繞りて』改訂増補第3版, カトリック中央出版部, 1933) | 論壇.net”. rondan.net. 2018年10月19日閲覧。
  49. ^ 菱木 1994, pp. 35–37.
  50. ^ ポンソンビー「戦時の嘘」、1941年、東晃社。
  51. ^ 『国史大辞典・第五巻』吉川弘文館、1984年、P889「国家神道」の項。
  52. ^ 新田均『現人神「国家神道」という幻想』参照
  53. ^ 『国史大辞典』吉川弘文館
  54. ^ 安丸良夫・宮地正人編『日本近代思想大系5 宗教と国家』431ページ



国家神道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/04 22:56 UTC 版)

椿井文書」の記事における「国家神道」の解説

椿井文書需要高まった時代背景には、国学の隆盛から国家神道へという流れの中での社格制定があるという。椿井文書作者推定される椿井政隆には皇国史観につながるような思想があるという。 明治4年1871年)、太政官布告第二三十四で神社が国の宗教機関宣言され国家神道の体制始まり神職人事権国家握られる興福寺僧侶復飾願い提出し春日社神官となり、旧来の春日社社寺領没収廃寺指令受けた春日社家、新神司、新社司も解職され野田社家町全滅興福寺院坊多く廃寺となり、仏像仏具破壊売却され経典古書類は売却焼却反古紙包装紙となった。[独自研究?] 神社の儀は国家宗祀にて一人一家私有にすへきに非さるは勿論の事に候処中古以来大道陵夷に随ひ神官社家の輩中には神世相伝由緒の向も有之候へ多く一時補任の社職其儘沿襲致し或は領家地頭世変に因り終に一社執務致し居り今村小祠社家等に至る迄総て世襲と相成社入を以て家禄為し一己私有と相心得候儀天下一般の積習にて神官は自然士民別種と相成祭政一致御政体に相悖り其弊害不尠候に付今般改正被為在伊勢両宮世襲神官始め天下大小神官社家に至る迄精拱補任可致旨被 仰出候事 —明治四年(1871年五月十四日太政官布告第二三十四、

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国家神道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 01:37 UTC 版)

神道」の記事における「国家神道」の解説

特に近代明治維新より第二次世界大戦終結まで)において国家支援のもとに行われた神道を指す名称であり、事実上国家宗教となっていた。(国家神道#「国家神道」の語の用例参照

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